大紀元のコラムニスト謝天奇は前回までの記事で、習近平氏が訪米する前後には、中国で大きな政治、経済、事故などの事件が起きていたとして、その具体例を挙げた。2017年秋に開催予定の中国共産党第19回全国代表大会(19大)前に、習近平政権は、再び反対勢力である江沢民派の粛清を行うのではないかと見ている。
十九大の直前に、江派の拠点に対する粛清の嵐が吹き荒れる
こうしたことから、習主席の過去4度の訪米は、いずれも中国の政局が不安定な時期と重なっており、政治闘争にとって重要な時期だったことが分かる。習主席の帰国後には、必ず江派に対する大規模な粛清が行われていることも、これを裏付ける。中国の政局と習・江政治闘争の核心が、常に法輪功弾圧政策であることにも疑う余地はない。
今回の米中首脳会談後、トランプは態度が急変し、習主席個人に対して大変高い評価と期待を持つようになった。数十分の予定が数時間に伸びた個人会談の内容について、何も発表されていないが、恐らく会談中にトランプの予想より遥かに多くの問題について率直に語り合い、公表はできないけれど習主席が個人的に多くのことを約束したのではないかと考えられる。
習主席は帰国後、金融領域の整頓に着手し、朝鮮半島の危機に備えるように、外交、特に軍事の面で一連の行動を起こし、トランプは「多くの非常に深刻の問題がなくなるかもしれないと思う」、「習政権は今まで見たことのないような手法で朝鮮問題を処理している」、「尋常ではない(北京の)動きが見られている」と意味深のコメントを連発した。
さらに、習政権は最高検察院が最高指導部メンバーへの匿名の告発を受理するように許可し、トランプが世界中の人権侵害者への制裁を強めると表明した。
この一連の互いに呼応し合うような動きが、両首脳の個人会談の内幕が通常ではないことをさらに語り、両首脳は北朝鮮問題や米中貿易問題だけではなく、臓器狩り等の江沢民の反人類罪を裁く問題についても互いに手の内を見せあい、ある程度の共通認識に達したのではないかと考えられる。
2017年、中共19大前後、中国情勢が大変動する兆しがすでに現れている。大変動の速さとそのインパクトはすべての人々の予想を遥に超えるものになるかもしれない。
(翻訳編集・島津彰浩)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。