米自動車大手フォード・モーターのビル・フォード会長は17日、ドナルド・トランプ次期大統領に対して、高級車ブランド、リンカーンの生産を現在の米ケンタッキー工場からメキシコ工場へ移転する計画を白紙にすると報告した。トランプ氏は同日、自身のツイッターでフォード氏から報告を受けたことを明らかにした。
米国メディアによると、フォードは現在メキシコで、投資額16億ドル(約1776億円)の小型車生産工場の建設を進めているが、ケンタッキー工場の閉鎖や人員削減の計画はないという。
トランプ氏は大統領選挙中、たびたびフォードを名指しして、自動車生産ラインをメキシコに移転すれば、米国内の雇用に打撃を与えると批判した。また、メキシコで生産した自動車に35%の輸出関税を課するとも発言していた。しかし、トランプ氏の勝利が判明した直後、フォード氏はトランプ氏に祝意を伝えた。リンカーンの生産工場移転を白紙にしたことから、トランプ次期政権に歩み寄る同社の姿勢が浮き彫りとなった。
(翻訳編集・張哲)
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