中国軍制服組前トップ、党籍剥奪 江沢民との関係明かす異例報道も

2015/07/31
更新: 2015/07/31

【大紀元日本7月31日】中国共産党政治局は30日、収賄などの疑いで郭伯雄・前中央軍事委員会副主席(73)の党籍剥奪と司法機関送致を決定した。

中国国営の新華社通信によると、当局は4月9日に郭氏とその家族に対する取り調べを決定した。郭氏は職務権限を利用して他人の昇進などに便宜を図り、自らあるいは家族を通じて賄賂を収受したなどと報じられた。

一方、幹部の腐敗を取り締まる中央紀律検査委員会に近い関係を持つ中国有力ニュースサイト・財新網は、決定発表の1時間後、郭氏の生い立ちを紹介する長編の特集記事を掲載。それには、郭氏と江沢民・元国家主席との関係を明かす異例の内容もあった。

同記事が伝える匿名の軍部高官の話によると、郭氏は第47集団軍トップに就任早々、当時の軍事委員会主席だった江氏の意向に沿う軍隊作りを提言した。こうした行動は江氏の称賛を得た。その後、郭氏は出世街道をひたすら進み続けてきたという。

郭氏は今年3月に死亡した徐才厚・前軍事委員会副主席と同じ江沢民元主席の腹心だ。同元主席は2004年、党内の圧力でやむを得ず党中央軍事委員会主席の座を胡錦濤前国家主席に明け渡した後、副主席だった徐氏と郭氏を通じて胡氏をけん制していた。

(翻訳編集・王君宜)