周永康氏の腹心、死刑執行 習主席の「トラ退治」で初

2015/02/12
更新: 2015/02/12

【大紀元日本2月12日】失脚した元最高指導部メンバー周永康氏と深いつながりを持つとされる四川省の富豪・劉漢死刑囚の死刑が9日に執行された。習近平政権の汚職撲滅運動で初の死刑執行になった。

中国国内報道によると、同日に弟の劉維死刑囚と部下3人も死刑執行された。四川最大民間企業の漢竜集団を率いた劉漢は昨年5月、殺人と闇組織結成の罪で死刑判決を受けた。逮捕前の中国国内長者番付では148位に上るほどの富豪だった。

劉元死刑囚は、失脚した元四川省トップ周永康氏の腹心だったことで知られる。また周氏の長男・周濱氏とはビジネス関係にあり、四川省や雲南省での不法開発や汚職など周一族の力を借りて財力を広めたとされている。

劉元死刑囚が会長を務めた漢龍集団は30社を超える企業を傘下に置く四川有数の企業。業務は金融・証券・不動産・鉱業など多岐にわたり、アメリカやオーストラリアにも進出し、総資産額は400億元(約6680億円相当)にも上る。

国営新華通信社は、2009年までの十数年間、劉元死刑囚の闇組織は30数件の刑事罪を犯し、9人を殺害したと報じた。

劉の裁判では周一族との関係は取り上げられていないが、中国政府系メディアは両者の「黒い関係」をたびたび報道してきた。「劉の転落は、後ろ盾である周永康氏が権力闘争で敗れた結果である」という見方が多数を占める。

党内序列9位だった周永康氏に関して、最高指導部は昨年12月、党籍剥奪と司法機関への身柄送致を正式に発表した。

(翻訳編集・叶子)