「日本、がんばれ!」 大震災に中国からも励ましの声

2011/03/12
更新: 2011/03/12

【大紀元日本3月12日】11日午後、に東北地方太平洋沖で発生した巨大地震を、中国のメディア各社が次々に報道した。インターネットでも最新情報が流されており、多くのコメントが寄せられている。「同じ地球村の住民として、一緒に日本人のために祈りましょう」という被災者を勇気づけるコメントが大部分を占めている。一部では、日本の災害を喜ぶ書き込みもみられるが、「こんな悪態をつくのは自分たちを侮辱するだけ」と痛烈な反論が寄せられている。

ポータルサイト網易では、今回の地震に寄せられた書き込みは2万件を超えている。「凄惨な天災の前では、われわれは皆無力な人間。助け合って乗り越えましょう」「被災地の人々、無事であるようお祈りします」「日本、がんばれ!打ち勝つんだ」「四川大地震を経験したあの午後のことを思い出す。被災者の胸中は痛いほどわかる。どうか、無事でありますように」など、日本人を応援するメッセージがほとんどだ。

一方、反日感情をむき出しに、災害に同情できないとの書き込みも一部見られる。このような書き込みに対し「私たちはまずは人間。それから中国人。これは人類全体の災難だ」「こんな時、政治なんて持ち出すな。僕は日本人の無事を祈っている」「四川大地震の際に、日本は助けの手を差し伸べてくれた。災害に際して、民族的情緒をいだくべきではない」「正直最初は少し『どうだ、ザマをみろ』という気持ちがあったが、ここのコメントを見て心が揺すぶられた。天災の前では人間のイザコザなんてちっぽけなものだ。自分の小ささを恥ずかしく感じている。ごめんなさい。日本人、がんばれ!わたしはいま、被災者に涙を流している」と反日感情を乗り越えるコメントが返されている。

また、百度の掲示板に今回の地震を喜ぶようなスレッドが立てられているが、厳しい叱責が数多く寄せられている。「見ろ!これが中国式教育だ。非人道的な教育で、人間の心を持たない人間を生みだしている」「共産党の憎しみの教育のおかげで、われわれの民族は人間性まで失ってしまったのだ」「すべての命は尊い。他人の災難を喜ぶ人は本当に情けない。醜い。小さい時に民族に対する『恨み』の種が撒かれ、大人になってからは種を撒いた人の思うがままの民族主義者になっている」という批判的な書き込みがミニブログでも飛び交う。

男性ファッション誌「時尚先生」の編集長を務めるト江明氏は「今度こそミニブログの検閲の力を発揮させるべきだ。政府には政府の検閲基準があるが、我々には我々の『人間性』という基準がある。人間性に反する言論は拡散しないよう直ちに削除すべきだ」と書き込んだ。

「南方週末」のコメンテーターの笑蜀氏も「アメリカの9・11や日本の大地震で分かったことは、中国が直面しているもっとも困難な課題は、人間性の回復なのだ」と一部の言論について厳しく批判した。

(翻訳編集・張凛音)