中国高官の来日に抗議、提訴の構え=法輪功

2007/09/12
更新: 2007/09/12

【大紀元日本9月12日】中国で弾圧されている法輪功の日本在住の学習者らは11日、東京・宮下公園で集会を開き、迫害を積極的に主導したとして、来日する中国の高官、賈慶林(中国政治協商会議主席)及び薄煕来(中国商務相)の日本入国に抗議し、迫害に関する罪で日本において提訴する意向を示した。

集会では、日本法輪大法学会の鶴薗雅章代表が、賈慶林と薄煕来が中国での迫害に積極的に参与したことから、民主と自由、正義が尊重される日本に入国する資格はないとし、もし入国するならば、法輪功学習者は、2人を迫害に関する罪で提訴することを明らかにした。

賈慶林と薄煕来の両名は、江沢民が始動した法輪功迫害政策を積極的に進めたとして、各国で提訴されている。賈慶林は、2004年9月にオーストラリアで拷問罪に、またスペインでは同年同月に集団虐殺罪と拷問罪、さらに06年11月にウクライナでも集団虐殺罪と拷問罪で提訴されている。薄煕来は、04年4月に米国で集団虐殺罪・拷問罪・人道に反する罪で告発されたのを皮切りに、英国やロシアなど12カ国で13回提訴されている。

集会には、法輪功学習者のほか、中国の民主化を支持する日本人や中国人も参加した。広東省保税区のシニアエンジニアだった夏一凡さんは、中国の高官が海外で告訴された事例をあげ、「善には善の報いがあり、悪には悪の報いがある」として、当然の末路であるとした。夏さんは、賈慶林と薄煕来の両名の中国での民衆の評判は悪く、特に、中国共産党の「嘘と暴力」の体質に染まった2人は、人格的にも軽蔑されるものだとした。

集会後のデモ行進は、あいにくの雨に見舞われたが、参加者は全身ずぶ濡れになりながらも、渋谷から六本木周辺を巡り、中国共産党による法輪功迫害の深刻さを訴え、賈慶林と薄煕来の両名の入国拒否を呼びかけた。

世界各地の弁護士らの協力により、これまで30カ国で、江沢民をはじめ、法輪功迫害に加担した28人の中国共産党高官が告訴されている。この中にはすでに有罪判決が下されている訴訟もあり、これらの訴訟は、第二次世界大戦以降、世界で最大の国際人権訴訟案件であると言われている。

カナダでは、2005年9月、オタワの著名な人権弁護士ローレンス・グリーンスパン氏が迫害で傷害を受けた原告の代理人として、薄煕来を拷問罪で民事告訴した。また、その際、カナダ法輪大法学会は、入国しようとした薄煕来と夏徳仁の迫害参与をカナダ政府に訴え、2人の入国を阻止する事ができた。

1999年7月に江沢民・中国前国家主席に発動された法輪功迫害政策により、犠牲となった法輪功修煉者は、確認されただけでも3071名(9月11日現在)に上る。特に、昨年3月に法輪功修煉者を狙った臓器狩り事件が内部告発されてからは、実際の犠牲者数は数万人とも、数十万人とも言われている。世界中の有識者が参加する「法輪功迫害真相調査連盟」(CIPFG)は、法輪功迫害の即時停止と、同調査連盟による中国大陸の現地調査の実現を中国政府に求めており、法輪功迫害は中国最大の人権弾圧として、国際社会から注目されている。