【大紀元日本4月17日】中国国の人権派弁護士・高智晟氏は逮捕されてから8ヶ月の間に受けてきた様々の虐待や、一家がいまだに軟禁されているなどの情況がこのほど始めて明るみに出てから、数百人の中国人が連名で国連などに公開状を提出、同人権派弁護士とその家族への非人道的な処遇に、関心を示すよう強く要求した。ラジオ自由アジア(RFA)が報じた。
高智晟氏は中国国内で有名な人権派弁護士で、長い間、社会弱者層の民衆への権力侵害を解決するために、奮闘してきた。2005年から胡錦涛・総書記などの中央最高指導部に3通の公開嘆願書を提出、法輪功学習者への迫害の停止を繰り返し懇願してきた。その後、当局が人権活動家への迫害に抗議するため、全国範囲でハンストー抗議活動を発起した。去年の8月15日に、里帰りした高弁護士は帰省先で秘密逮捕された。去年年末に、「国家転覆罪」の罪で有期懲役3年、執行猶予5年、政治権利(注:公民権を停止との意味)剥奪1年間の刑を科せられた。あれから4ヶ月、一家は軟禁状態に置かれ、外部には彼の声がまったく届けられなかった。4月6日、高智晟氏は北京の支援者への電話連絡に成功し、刑務所で受けた拷問や、家族の状況などについて初めて明らかにした。
高智晟氏は電話で、支援者の胡佳氏宛ての手紙を読み上げ、その中で、「この手紙は苦しみを訴えるものではなく、我が家族への迫害に、外部が関心を示すことを期待している」と述べ、自宅周辺では毎日百人以上の私服警官などが見張り、一部は野菜や果物を売る人を装っている、夜になると駐車場には監視する車10台以上が停めていると明らかにし、家族全員が軟禁されている情況を説明した。
4月8日、数百人の中国人と人権抗争を支援する活動家らは、連名で潘基文・国連事務総長や、国連の拷問問題特別調査官マンフレッド・ノーワック氏、各国首脳などに公開状を提出、「高智晟氏とその家族への非人道的な虐待に関心を持つように」と懇願した。
広西省の楊在新・弁護士は、人権抗争を支援したため弁護士免許が剥奪された。同氏も今回の公開状に署名し、米国VOAの取材で、「高氏が釈放された後、その妻、娘、息子と一緒にずっと自宅に軟禁されている。当局は彼の自宅を牢獄にした。毎日、百人以上の警官と私服警官が自宅周辺を監視している」と説明した。
この数百人が署名した公開状には、「中共政権がこのように高智晟氏とその家族を扱うことは、1988年に批准された『拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取り扱い又は、刑罰に関する条約』、1991年に批准された『児童の権利に関する条約』、1998年に成立した『市民的及び政治的権利に関する国際規約』などに著しく違反した」と書き記している。
米国国務省の2006年度各国人権報告書の中国部分では、「一部の分野において、中国の人権記録の悪化が持続的に進行している。最も注目されている案件は増加する傾向。これらの案件は、ジャーナリストや、ネット作家、宗教、社会活動家、中国国内法と国際法のもとで弁護士権利を行使する弁護士などを、監視、騒乱、恐喝および逮捕するのを指している」と報告している。
胡佳氏は、「高智晟氏のこの発言が公開されたことで、中国当局は同弁護士とその家族に更なる迫害を強いる恐れがある」と分析、高氏が再度投獄される可能性などを示唆した。また、高氏からの電話の後、大紀元時報や、自由アジアラジオ(RFA)の記者が高弁護士に電話を掛け続けたが、応答がないという。
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