【大紀元日本11月17日】香港に本部を置く中国人権民主運動情報センターによると、10月に中国海軍の「宋級」攻撃型潜水艦(039A)に米国軍の空母「キティホーク」(USS Kitty Hawk)への追尾を命令し、指揮したのは中共海軍の副司令官である丁一平氏だという。軍事専門家は、今回の事件について中共海軍の潜水艦が米軍空母を追尾する能力があるかどうか、或いはたまたま海面に浮出して「追尾」と間違えられたかどうかについてははっきりと確認できないが、中共は今回の出来事を通じてアジア各国ないし世界に自国の軍事力を誇示しているのは間違いのないところだ、との認識を示した。
同情報センターによると、米軍の「キティホーク」空母を追尾する為に、今回中共海軍は南海艦隊三十二支隊の改良された宋級攻撃型潜水艦を投入し、海軍副司令官丁一平氏が自ら指揮を握ったという。丁氏は海軍が行なう各重要軍事活動に関連する最も重要な司令官だという。
情報筋によると、今年9月丁氏は海南省三亜市を視察した際、その宋級攻撃型潜水艦が海南楡林海軍基地から姿を消した。その後、10月26日米軍空母「キティホーク」から5キロを離れたところで突然海面に浮上したという。
丁一平、中将、65歳。1988年に海軍少将に抜擢された。丁氏は中共海軍において現在最も注目されている将官だとされている。しかし、2003年4月に起きた70名の兵士を死亡させたいわゆる「361事件」潜水艦事故で、当時北海艦隊司令官であった丁氏は降格されたが、今年8月に再び海軍副司令官に昇格された。三年後に、同氏は中共海軍の司令官に抜擢されると予想されている。
一方、海外にいる一部の中国軍事専門家や中国問題専門家は、中共が使用している潜水艦軍事技術で、米軍の「キティホーク」空母を追尾できるかどうかについてまだ確認できないと示した。10月26日「キティホーク」から5キロを離れた海面で、中共海軍の潜水艦が突然現れたことについては、潜水艦がそこでじっと待っていたとの可能性を排除することはできないとの見方がある。
また、軍事専門家によると、今まで中共潜水艦のシグナル情報は米軍の監視範囲内に入っているという。今回の出来事を通じて、中共はアジア各国及び世界に対して、アジアにおける自国の軍事力を意図的に誇示している可能性もある。