法卡山領土紛争:中国・ベトナム、分割合意

2006/09/01
更新: 2006/09/01

【大紀元日本9月1日】中国人権民主運動情報センターによると、ベトナム共産党総書記ノン・ドク・マイン氏は8月下旬の中国訪問で、中越間の陸地国境線問題について協議し、これまで争奪した法卡山(ファー・カー・シャン)地区の帰属問題について分割することで合意した。中国とベトナム共産党政権ともに経済発展と共産党独裁政権という矛盾拡大問題を抱えるなかで、中越関係の改善において全面的協力関係を強く求める意向の表れであるといえる。

情報によると、協定内容は、総面積が10平方キロメートルの法卡山は、中越のそれぞれが5平方キロメートルを所有することになるという。また、双方は同地域に軍隊を配置しないことで協議がまとまった。中共側は今年末に同地域における地雷・機雷などの撤去作業を行い、戦没者の遺骨を返還するほか、来年は、境界に石碑を設置したのち、中共側の軍隊が撤退し、ベトナム側は軍隊を派遣しないという。

法卡山は広西チョワン族自治区西凭祥友誼関西北に位置し、中共・ベトナム双方は同地区の帰属問題に対して、これまでに争議が続いていた。一九七九年、カンボジアのポル・ポト政権を支持する中共当局は、ソ連に傾斜するベトナムに対し、前年のカンボジア侵攻への「懲罰」だとの主張で、人民解放軍に進撃を命じ、20万の陸上軍および300機の航空機を以ってベトナムに侵攻した。中越戦争後、中越関係は改善せず、国境で武力衝突を起こした。1981年5月、中国とベトナムは、当時広西チョワン族自治区にある法卡山で激しい戦争が勃発し、中共側は154人、ベトナム側は705人が死亡したという。

中共・ベトナムは1993年以降、境界争奪について百回近い談判が行われたが、結論に至らなかったという。

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