米国務長官、「南シナ海のエネルギー開発妨害」と中国批判

2019/03/13
更新: 2019/03/13

米テキサス州で開かれたエネルギー会議で、マイク・ポンペオ国務長官は12日、米国の自由で公正な競争モデルを強調しながら、中国の悪意ある行動を強く非難した。

ポンペオ長官は、権威あるエネルギー研究機関ケンブリッジ・エネルギー・リサーチ・アソシエーツ(CERA)の年次会議に登壇した。「中国は南シナ海のエネルギー開発を強制的な手段で阻止しようとしている。このため、東南アジア諸国連合(ASEAN)はこの2.5兆ドル以上のエネルギー資源を手にすることが出来ない」と長官は述べた。

いっぽう、米国政府はASEANを通じて東南アジアのエネルギー安全保障を促進していると強調した。

2017年と2018年、中国共産党政権の圧力により、ベトナムとスペインの石油大手レプソルによる南シナ海での石油資源の共同開発計画が2度、取り消された。

「私たちは現地に住む人々がエネルギーを得るべきだと思っている。米国の企業は透明性のある条件で契約し、責任をもって採掘を行う」と述べた。また、中国企業の開発は地元に恩恵を与えないとして、米企業との差を強調した。

「例えば、中国の会社がアフリカに投資するとき、中国人が労働力として現地に送り込まれ、現地での雇用を作らず、中国人のために仕事を作り出している」

12日、東アフリカのジブチを訪問した仏マクロン大統領もまた、中国の経済的影響力の増大がアフリカ諸国の主権を脅かす恐れがあると警告した。

ポンペオ長官はまた、今回のエネルギー会議の講演のなかで、ロシアのウクライナ侵攻は石油やガスなどエネルギーを入手するためだと批判した。

長官は、エネルギーを米国の主要な外交政策として位置づけ、「エネルギーの輸出を通じて同盟国のエネルギーの安全化と多様化の実現を奨励する」と述べた。

「私は世界の国々に、米国式のエネルギー戦略の採用を勧めたい。つまり、支配的ではなくイノベーション(創新的)であり、強制的ではなく貢献性がある戦略だ。市場が主導的な役割を働くことになる」

(翻訳編集・佐渡道世)

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