日米、「テポドン2号」発射中止を要求、経済制裁、安保理開催も

2006/06/19
更新: 2006/06/19

【大紀元日本6月19日】北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポトン2号」の発射準備を進めていると見られる問題で、日朝間の緊張が高まった。米国務省のマコーマック報道官は、北朝鮮の「挑発行動」を非難した。

マコーマック報道官は、今回のミサイル発射問題について、北朝鮮は昨年9月の6カ国会議の共同声明に違反し、北朝鮮に対して自制するよう強く求めた。今回の発言はこれまで、米高官が北朝鮮のミサイル発射問題に対して、もっとも厳しい非難。

多国政府の情報によると、北朝鮮はすでに長距離弾頭ミサイル「テドポン2号」を発射台に搭載し、発射準備を進めているとし、近日中、液体燃料の注入を開始するとみられる。

情報筋によると、射程は約3500から6000kmあり、米アラスカ州または西海岸まで届くミサイル「テドポン2号」が、米国に向け場合でも、北日本上空を通過する可能性があることから、日本政府はすでに、海上自衛隊からイージス艦「ちょうかい」を日本海秋田海域付近へ出動させ、もう1隻は太平洋側の三陸海域へ派遣し厳戒態勢を取っている。

一方、米側も電子偵察機「RC135S」および核実験における気象観測機「WC135W」を使用し、沖縄の嘉手納基地にて飛行監視を継続しているという。また、長崎県佐世保基地のミサイル観測艦「かんさつじま」も警戒を強化したという。

麻生外相は17日夜、シーファー駐日米大使と会談を行い、日米は、北朝鮮のミサイル発射を中止するよう働きかけに意見が一致した。シーファー米大使は「北朝鮮の同挑発的行為を即時に止めることを望む。しかし、北朝鮮が恣意的にミサイルを発射した場合、すべてのオプションがテーブルに載っているのだ。米国は日本と同意見で、あらゆる選択にて制裁を行うこともありうる」と北朝鮮を強く非難した。

また、シーファー大使は、北朝鮮に対して、挑発的行為を止め、6カ国協議へ復帰するよう呼びかけた。これに対して、麻生外相は、「北京当局を通じて北朝鮮に警告した」と語った。

また、麻生外相が18日、テレビ局の出演で、北朝鮮のミサイル発射問題について、「法的措置の整備は終わっている。それを発動するようなことが出てくる」と述べ、さらに、北朝鮮が実際にミサイルを発射した場合、「日本として直ちに安保理の開催を要求する」と述べた。政府は、船舶入港、経済および安保理などあらゆる対策を講じ、方針を打ち出している。

一方、韓国国会議員によると、韓国訪問中の北朝鮮高官は、平壌当局がミサイルを実験発射することは「まったく根拠がない」と同件を否定したという。