[台北 1日 ロイター]台湾の陳水扁総統は、支持者や反対派からの辞任圧力をかわすため、一部の権限を蘇貞昌・行政院長に委譲した。しかしメディアは、それでは不十分だと報じている。
陳水扁総統によれば、今後は蘇行政院長が閣僚指名や政策決定を統括することになる。
総統は、憲法で規定されている権限は保持するとしているが、憲法にはその内容が明記されておらず、具体的に何を指すかは明らかにされていない。
民間紙の聯合報は、これは外交や軍事政策および対中関係に関する権限を保持する意味だと解釈したうえで、「民主進歩党に新風を吹き込むため、総統は自主的に辞任すべきだ」と論評。
中国時報も論説の中で、「(権限を委譲して)名目上の指導者になっても、人々の怒りは収まらない。(義理の息子が関与したと言われる不正疑惑について)人々は総統に遺憾の意の表明と明確な説明を望んだが、総統はそれをしなかった」と批判した。
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