香港大紀元:差し押さえに抗議、駐香港マレーシア領事館へ請願書提出

2005/08/16
更新: 2005/08/16

【大紀元日本8月16日】香港大紀元社は12日午後、マレーシア政府による大紀元時報の差し押さえに抗議する行進を行った。香港大紀元の職員及びボランティアらは、香港島税務ビル前より出発して、駐香港マレーシア総領事館まで行進し、マレーシア政府が中共の圧力の下で数回に亘り「大紀元時報」を差し押さえたことに対して抗議し、マレーシア政府のこれらの行動は、言論及び新聞報道の自由を侵害していると厳しく指摘した。

香港の中華連盟会、王炳章氏を救出するグローバル連盟及び南方民主同盟の伍国雄氏、柳玉成氏、龍緯汶氏等を含む代表らも、請願活動に参加し演説を行った。集会に参加した人々と共に、大紀元に対する中共の抑圧にスローガンを高く叫びながら、抗議した。

香港大紀元社代表が駐香港のマレーシア総領事館副領事イブラヒム(H.M..Ibrahim)氏(左)へ請願書を提出

中国語請願書の読み上げ

英文請願書の読み上げ

マレーシア・トレード・ディスプレー・センタービル前での署名活動

税務ビル前に集合し、行進の準備を行う香港大紀元社の職員及びボランティア

香港大紀元社がマレーシア政府に提出した請願書の全文は次の通り。

マレーシア政府

アブドラ首相(ABDULLAH BIN HAJI AHMAD BADAWI) 殿
財政長官 殿
国防長官 殿

当社は新聞報道機関である香港大紀元時報です。大紀元時報は全世界30カ国以上で、8種類の言語で発行されています。中国語大紀元は独立した報道メディアであり、北京を含む如何なる政権の干渉をも受けず、ジャーナリズムに則り報道し、中国系の人々に多大な影響を与えています。大紀元時報は2000年に創設して以来、中共からのあらゆる圧力及び妨害を突破してきたからこそ、多くの地域の人々に歓迎され、民主自由の国々へ広げることができました。

しかし、今年の6月2日より、中共の圧力の下に貴国政府が数度に亘り大紀元時報を差し押さえたこと及びマレーシアでの発行を禁止したことに驚きました。この行動は当社大紀元の正当な権益を侵害したのみならず、幾千万の中国系の人々が情報を得る権利をも妨害しました。これは即ち、言論及び新聞報道の自由を侵害した非常に重大な誤りです。貴国は中共の圧力に屈し、大紀元の報道を禁止した一番最初の民主国家なのです。

過去中共の支援の下でマレーシア共産党が長期に亘り、暴力革命を引き起こし、貴国社会に於ける民族間の衝突を激化させ、多くの騒動及び流血事件を引き起こしたことを、貴国政府及び国民の皆さんは決して忘れてはいません。実際、共産党支配をマレーシア全土へ拡大し、反乱を扇動したマレーシア共産党の秘密放送局はまさに中国の湖南省に設置されていました。

2005年、貴国アブドラ首相は、マレーシア共産党が力を失ってはじめて、国民がようやく平和と安定を享受できると話されました。また、マレーシア共産党前総書記・陳平(チン・ペン)氏は、マレーシア共産党ゲリラが引き起こした虐殺行為に対して謝罪したにも係わらず、貴国は陳氏の入国を拒否しました。貴国副総理は、陳平氏が戻れば、沢山の耐え難いつらい記憶が呼び覚まされるからであると説明されました。

しかし、これらの言葉と過去の悲惨な教訓はまるで忘れられたかのようです。2005年1月10日、マレーシア政府は中共の情報発信機関「人民日報」に対して、出版営業許可を発行されました。そして数ヶ月も経たない内に、中共の本質を暴き解析し、人権自由を広める大紀元時報を差し押さえました。この行動はまさしく歴史的過ちであります。

貴国政府は、大紀元時報の報道は中立ではないとし、報道の方向が貴国が中国との友好関係を維持する立場や政策内容と一致していないと発言されました。しかし、この発言には、貴国政府の大紀元時報に対して理解されていないことと、中共の本質に対する見解が大きく間違っていることが示されています。大紀元時報は常に真実を報道する勇気と意志で、中共専制暴力の本質及びやり方を暴露し、人々が共産邪悪から離れ、自由を獲得できるように、各国の社会的安定、平和及び友好的関係を築けるようにするための基礎を定めています。暴力とウソ偽りの下では、真の友好的健全な関係は決してできません。

大紀元社説である『九評』(共産党についての九つの論評)で示した通り、共産党は如何なるときにおいても、その暴力の特性は変わりません。共産党はどこへ行ってもウソ偽り、衝突、暴力及び転覆活動が至るところに現れます。大紀元時報の『九評』が発表されてから、既に360万人余りの人が中共を脱党しました。中共はもうはや歴史の終点にたどりつき、もう進む道はありません。中共の邪悪本質を暴露するメディアに対して妨害をすることは、中共と同様な立場と見なされます。中共に騙されて言いなりになることは非常に危険な行動です。一旦中共の邪悪勢力が足場を獲得すれば、貴国における平和と安定の日々が消えてゆきます。中共側に加われば、歴史における過ちを犯した側になります。この選択は決して貴国政府及び国民が望むものではありません。

中共が統制した80年間の暴力政治の歴史は、中国人民に甚だしい災難をもたらしたのみならず、世界中の人々にも災難をもたらしました。アジア周辺国家の共産党組織が行った暴力的虐殺は、全てが中共の支援によるものでした。今まで、中共は暴力闘争の哲学を少しも止めてはいません。ついこの間、中国軍隊長官・朱成虎(ズゥー・チェン・フー)氏が核戦争の発言及び前国防長官・遅浩田(チー・ハオ・ティエン)氏の未来戦争の談話内容がその証明になります。中共は民主国家に潜入することにも尽力しています。マレーシアの主流的存在の中国語新聞社は、数社が既に親中の報道路線を辿っています。中国語新聞社の市場が飽和状態になっているにも関わらず、中共が「人民日報」をマレーシア市場への投入に全力を尽くしたことがいい例です。

マレーシアも中共の多くの言論に対して反対しています。当時マレーシア共産党と中共がもたらした災難の教訓により、貴国政府は共産党寄りの書籍及び刊行物を禁止しました。さらに、1960年に共産党員に対して裁判しなくても随時逮捕できるという特別な法律を制定しました。大紀元時報が人類に対して危害を与える中共組織の本質を暴露することは中立の報道であります。何故なら、中共がこれまで人々に与えた危害は、全てが事実であり、客観的真相であるからです。大紀元時報の報道が中立ではないという貴国政府の発言は理にかなっていません。

マレーシアと中国の関係は、決してマレーシアと中共の関係ではありません。中共は政権を横取りする大泥棒で、独裁でヤクザです。中共は中国ではありません。中国大陸に於ける共産党を脱党する人の数が勢いよく伸びていることは、中共が中国人民に見放されている証拠です。マレーシアと中共の関係は社会一般的観点を基礎にすべきで、中共の政治経済圧力とウソ偽りの下に判断すべきではありません。中共がその悪魔の手をマレーシアにまで伸ばしてきたということは、中共の最期がやってきたことの現れです。貴国政府は厳重な注意を払うべきです。

情報によりますと、大紀元時報差し押さえの決定を下したのは、貴国安全部の中国系マレーシア人・謝寛泰(チア・クアン・チー)副大臣と聞きました。これも正に中共が海外各国へ潜入する典型的なやり方です。多くの華僑は中国に対して投資し、中国とビジネス関係を持っています。中共が利権を使い彼らを利用して、海外の華人社会へ潜入し、自らの政治目的を達成させるのです。

貴国政府が中共のウソ偽りや、中共が中国及びマレーシアを含む全ての人類に対して与える危害をしっかりと認識し、言論及び新聞報道の自由を守り、大紀元社に対する過ちを直ちに是正し、貴国の主権と尊厳を保つように呼びかけます。決して、中共の手先にならないよう、悪人を助けて悪事を働き、貴国及び国民に災難をもたらさないよう、呼びかけます。

貴国政府の正義のある正しいご判断を期待します。

香港大紀元時報

2005年8月12日

(記者:李思婷/香港)