英航空機内でスマホ発火 着陸前に客室焦がす FAAが調査

2026/06/17
更新: 2026/06/17

米連邦航空局(FAA)は、英ブリティッシュ・エアウェイズの米ネバダ州ラスベガス行きの便で、着陸前に携帯電話が発火した事案について調査している。

FAAによると、ブリティッシュ・エアウェイズ271便は6月15日午後2時30分ごろ、ラスベガスのハリー・リード国際空港に安全に着陸した。これに先立ち、乗務員は機内で携帯電話が発火したと報告した。航空管制との交信音声では、操縦士が「携帯電話が発火し、客室内部を焦がした」と説明しているが、すでに鎮火したという。

ハリー・リード国際空港は、同機から通報があったことを確認した。一方、ブリティッシュ・エアウェイズの広報担当者は、同機は予定通り到着しており、緊急事態の宣言はなかったと説明している。

発火した携帯電話の機種は、現時点で明らかになっていない。FAAは、この事案について調査を進めるとしている。

今回の事案は、リチウム電池に関連した航空事故の報告が増加する中で発生した。FAAによると、2025年にアメリカ国内で発生したリチウム電池関連の航空事故は97件に上り、こうした事故は2020年以降、毎年増加している。ただし、この数字はFAAが把握している事故に限られ、実際には報告していない事例もあるとみられる。

FAAのデータでは、こうした事故の多くは、電子たばこやモバイルバッテリーに使われるリチウム電池の発火が原因となっている。

FAAは昨年9月、アメリカ航空各社に対し、航空機の客室内にあるリチウム電池のリスクについて安全警告を発した。その中で、バッテリーの充電が原因となった複数の深刻な事故を挙げた。

FAAは、携帯電話やノートパソコン、その他の携帯型充電式電子機器にはリチウム電池が使われており、発火のリスクがあると強調している。乗客は、規定に適合したリチウム電池を機内持ち込み手荷物に入れることはできるが、預け入れ手荷物に入れることはできない。発火した場合に乗務員が速やかに対応できるようにするためだ。

現在、世界の複数の航空会社が、機内でのモバイルバッテリーやモバイルバッテリーの使用・持ち込みに関する制限を導入している。例えば米サウスウエスト航空は今年4月、乗客が機内に持ち込めるモバイルバッテリーは1個に制限すると発表した。また、モバイルバッテリーを頭上の収納棚や預け入れ手荷物の中に入れることは認めないとしている。

サウスウエスト航空の新規定は、国際民間航空機関の基準よりも厳しい内容となっている。カナダ・モントリオールに本部を置く国連専門機関のICAOは3月、乗客1人につき持ち込めるモバイルバッテリーを最大2個までに制限することを勧告した。あわせて、飛行中にモバイルバッテリーを充電することも禁止するよう求めている。

李馨