カトリック司教24人が国際オリンピック委員会に正式謝罪を要求 開会式の演出受け

2024/08/04
更新: 2024/08/04

世界中のカトリック枢機卿・司教24人は、先週のオリンピック開会式でドラッグクイーンが登場し、「最後の晩餐」が茶化された演出に対して、国際オリンピック委員会(IOC)に正式に謝罪を求め公式な謝罪を要求している。

公開書簡には「世界は驚愕して見守った。パリで開催された夏季オリンピックの開会式で、最後の晩餐がひどく冒涜的な描写で表された。20億人を超える信者の信仰が、いかにしてこんなにも軽々しく、意図的に冒涜されるのか理解しがたい」と記されている。

その上で、オリンピックの主催者に対し、開会式を「否定」し、「すべての信仰者に謝罪」するよう求めた。

司教らはまた、「他の宗教をこのように意図的に憎悪に満ちた冒涜が世界の舞台で展示されるとは考えにくいことだが、この卑劣な行為は、権力者が気に入らない人々に何でもしたいことをできるようにするものであり、あらゆる信仰を持つ人々、そして無信仰の人々を脅かすものである」と述べた。

アメリカのサンフランシスコのサルバトーレ・コルディレオーネ大司教、フィラデルフィアのチャールズ・チャプット名誉大司教、デンバーのサミュエル・アクィラ大司教を含むアメリカの司教が公開書簡に名前を連ねた。フランス、ナイジェリア、ペルー、イギリス、アルゼンチンなど他の国々の司教も書簡に署名した。

開会式の翌日、オリンピック広報担当のアンヌ・デカンプ氏は記者団に対し、「どの宗教団体にも不敬を示す意図は決してなかった」と述べ、式典の主旨は常に「コミュニティの寛容を祝うこと」だと付け加えた。

同氏は「もし不快な思いをされた方がいたなら、本当に申し訳なく思います」と述べた。

その後、IOCは書面の声明で「開会式に関してパリ2024組織委員会が示した説明を留意し、歓迎する」と述べた。

声明は「組織委員会は毎日の記者会見で、いかなる宗教団体や信仰に対しても敬意を欠く意図はなかったと述べた。組織委員会は、開会式の意図は常にコミュニティと寛容を祝うことだったと繰り返し述べた」と付け加え、「誰かを怒らせるつもりはなく、申し訳ない」と述べた。

開会式の芸術監督であるトーマス・ジョリー氏は、式典後の記者会見で、自らの演出が「最後の晩餐」との類似を避け、「多様性」を祝い、「すべての人を包含する」ことを意図していたと述べた。

フランスの放送局BFMTVのインタビューで、ジョリー氏は「最後の晩餐」が儀式のシーンのインスピレーションになったわけではないと主張した。「ディオニュソスがテーブルに着くのは、彼がギリシャ神話の祝祭の神だからだ」と述べ、このシーンは「祝祭」と呼ばれていると付け加えた。

「オリンポス山の神と結びついた大きな異教のパーティーを作ろうというアイデアだった。私や私の作品には、誰かを嘲笑する意図はまったく見られない」とジョリー氏は付け加えた。

 

ニューヨークを拠点とするエポック タイムズの速報記者。