米トランプ前大統領に対する刑事捜査を監督するジャック・スミス特別検察官のチームが、5月3日、トランプ氏に対する刑事事件の1件における証拠の取り扱いに関して、連邦地裁判事に誤解を与えたことを認めた。
検察側が裁判所に提出した書類の中で、米連邦捜査局(FBI)の捜査官がフロリダ州に位置するトランプ氏の邸宅「マールアラーゴ」への家宅捜索で押収した機密文書が入った箱の一部に、押収直後から箱に入っていた書類の順序が変わっているものがあると述べた。
スミス氏のチームは、「箱の中の書類の順序が、2022年箱の状態と同じでない箱がある」 と表明した。
また、スミス氏のチームは1か月前に、この事件の審問で裁判官に話した内容と、相反していることを認めた。
トランプ氏が現職時代に任命したアイリーン・キャノン連邦地裁判事が公聴会で、機密文書が入った箱は「押収されたときの元の無傷の状態にあるのか」と尋ねたとき、検察側は「ほとんど元のままだ」と述べた。
検察側は書類の順序を変えた理由について、「箱の中には、インデックスカード、本、文房具など、通常の紙より小さいものが入っており、箱を運ぶときにずれやすい」と述べるに留めた。
このことは、トランプ氏とともに起訴された側近のウォルト・ナウタ氏が、機密情報手続法(CIPA)に基づく書類の提出期限の延長を求めたことに応じる書類を提出したことで明らかになった。
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