日本の法輪功学習者は17日、名古屋市内で大規模なパレードを開催した。中国本土では臓器狩りや拷問といった人権侵害が未だ続いているとし、その元凶である中国共産党から離脱するよう呼びかけた。「全世界脱党支援センター」の統計によると、共産党組織からの離脱者数は19日現在で4億2000万人に迫る勢いだ。
名古屋でのパレードは7年ぶりとなる。隊列はマーチングバンド「天国楽団」を先頭に、三越や松坂屋などの百貨店が集う大津通や大須などを練り歩いた。中国共産党が全世界に向けて発信した誹謗中傷やプロパガンダを打ち砕き、真実を広めることが目的だ。
多くの市民や観光客は学習者からチラシを受け取り、「頑張ってください」「法輪功を応援しています」などと声援を送った。
ある中国人男性は匿名を条件に取材に応じ、パレードに良い印象を持っていると語った。自らもキリスト教を信じているとし、法輪功学習者の信仰を諦めない信念に理解を示した。中国共産党のプロパガンダにより法輪功に対し誤解を持っていたが、法輪功学習者の説明を聞いて、それを解くことができたという。
「法輪功」は「真、善、忍」の道徳的な理念に、坐禅と4つのゆったりとした動作を合わせたもので、学習者は日々の生活の中で自らを高め、不健康な習慣や欲求を自然と手放す。1992年、中国東北部の吉林省長春市で李洪志氏によって伝え出されると急速に広まり、学習者の数は1999年には1億人に達した。
中国共産党が1999年7月20日に弾圧を始めると、多くの法輪功学習者が拘束監禁され、拷問を受け、命を落とした。いっぽう、法輪功学習者は「真、善、忍」の理念に基づき、非暴力で平和的な対応を取ってきた。
防衛省防衛研究所のレポート「東アジア戦略概観 2001」によると、2000年10月1日、1000人以上の法輪功学習者が天安門広場で請願を行った。また、 2001年12月20日には、世界12カ国、35人の法輪功学習者が天安門広場で平和的な陳情を行った。
パレードを見ていた日本人男性は「個人の自由の束縛があってはならない。独裁者などいらないということは先の大戦で明らかになっている」と強調、「言うべきことは言う。(中共に)忖度してはいけない」と述べた。
法輪功学習者は全国各地で真相を伝える地道な活動を続けている。7月下旬には東広島市で臓器狩り(生体臓器収奪)を制止する受賞ポスター展を開催、地元選出の議員も来場し、人々からは共感を示すコメントが多数寄せられた。
中国の人権問題に取り組む石橋林太郎衆議院議員は以前、エポックタイムズの取材に対し「何の罪もない、何ら法も犯していない人々が迫害をされている。それは他国のことではあるが、自由や基本的人権、法の支配を重んじる私たちとしては、看過することができない問題だ」と述べた。
そして「日本も同じく中国共産党の脅威に晒されている。中国共産党の本質を日本人が理解する上でも、目を向けることは大切だと思う」と強調した。
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