カナダ籍の部門責任者がアジア投資銀行の「毒性のある文化」を暴露
中共政府主導で設立されたアジア投資銀行(AIIB)は、本部を北京に置き、2016年に正式に運営を開始した。
銀行の総裁である金立群氏は、今年、ロイターへのインタビューで、この銀行が政治的な傾向を持たず、政治的な争いに巻き込まれることはないと述べている。
しかし、カナダ出身のアジア投資銀行広報部門のディレクターであるビジャボ氏は、6月14日のツイートで、辞職の意向を公表し、アジア投資銀行が中共党員によって指導されているとの認識と、その中に毒性のある文化が存在するとの指摘をした。
ビジャボ氏の描写によれば、アジア投資銀行の内部は中共党員によって支配されており、良からぬ文化が根付いているという。同氏は「アジア投資銀行のメンバーとしての身分が、自国の利益に適しているとは思えない」と述べている。
「アジア投資銀行の中で、中国のメンバーは触れてはいけないタブーのような存在であり、彼らが実際の権力構造の中心であることを認識している。アジア投資銀行はもっと透明性を持つべきである」と彼は述べている。
ビジャボ氏はさらに、アジア投資銀行には非常に毒性のある文化が存在し、西側の市民が銀行のメンバーとしての役割から実質的な利益を得ていないと指摘した。
同氏は「共産党のメンバーが銀行の主要なポジションを占めているのを見てきた。それは、かつてのKGBやゲシュタポ、あるいはシュタージのようである」との見解を示している。
内部での疑問:「習思想」の学習が生産性を低下
多くの企業のトップは、中共の指示に従い、様々な「学習」の取り組みを開始しているが、ビジネス界内には不満を持つ者もいる。
ブルームバーグの報道によれば、中共の国家主席の難解な発言を毎週数時間学習することの意義に疑問を持つ者がいる。経済成長が予想を下回る中、生産性の低下を懸念する声も上がっている。
カリフォルニア大学サンディエゴ校の副教授であるヴィクター・シー氏は「従業員が1時間他のことに時間を使うと、本業に専念していないことになる」との立場を示している。
スタンフォード大学の中国経済と制度センターの上級研究者である許成鋼氏は、習氏が中国の資本主義の発展やその他の問題が中共政権に対する脅威と捉えていることを伝えている。
彼の分析によれば、政府の最優先事項は「誰もが政権や共産党のリーダーシップを脅かすことができない状態を保持すること」である。
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