ポンペオ前国務長官は、中国共産党の脅しに屈服すべきでなかったとし、ペロシ下院議長の訪台に支持を表明しなかったバイデン政権を非難した。
ペロシ氏が訪台するなら「断固とした強硬措置」に踏み切るとの中国側の警告を受け、バイデン政権は、訪台は「今は得策ではないと考えている」と発言。搭乗する飛行機が中国に撃墜される恐れがあるとし、訪台について否定的な考えを示していた。
中国の習近平国家主席はバイデン氏と28日に行った電話会談で、中国が自国の領土と主張する台湾について、「火遊びすれば身を焦がす」と米国の干渉を牽制している。
ポンペオ氏は7月31日、米ラジオ局WABC77AMに出演し、米国が中国のいじめに屈服すれば「これらの地域の友人であるオーストラリア、韓国、日本にも悪いメッセージを送ることになる」と懸念を表明。また、「米国人の振る舞い方や行く場所、何を言うかを、中国共産党が決めることを許してしまう」と発言した。
複数の米メディアによれば、ペロシ氏は2日夜にも台湾に到着し、3日に蔡英文総統と会談する予定だ。同氏は7月31日に発表した声明で、シンガポールのほかマレーシア、韓国、日本を歴訪すると表明したが、台湾への言及はなかった。
ポンペオ氏は「ペロシ議長に賛同することはあまりない。しかし、彼女は独立した主権国家(台湾)を訪問したいと明言した」と支持を表明。「ハリウッドや米プロバスケットボール(NBA)が中国共産党に屈服してきた。米政権、大統領が同じようなことをしてはならない」と述べた。
(翻訳編集・山中蓮夏)
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