日本各地の中国伝統気功・法輪功の学習者は20日、東京都の浅草で、20年前に北京で起きた「4.25陳情」を記念する集会とパレードを行った。学習者は沿道の市民らに対して、中国当局による法輪功学習者への迫害実態を伝え、中国国内で起きた深刻な人権侵害に関心を寄せるよう呼び掛けた。
1999年4月25日、中国天津市警察当局に不当に拘束された法輪功学習者45人の解放を求めて、約1万人の学習者が自主的に北京市にある陳情窓口機関、国務院信訪局に集まった。当時、中国の最高指導部では、江沢民・元国家主席と一部の高官が、法輪功学習者に対し締め付け姿勢を示したため、学習者らは中国当局に対して信仰の自由を訴え、理性的に陳情した。
しかし、同年7月20日、江沢民らは一方的に、法輪功学習者への弾圧を決めた。
4月20日のパレードに合わせて開かれた集会で、ジャーナリストでSMGネットワーク事務局長の野村旗守氏がスピーチした。中国当局による法輪功学習者やウイグル人住民の弾圧、生体臓器摘出を非難した。野村氏は、すべての日本国民が中国で起きている残酷な迫害の実態を知るべきだと強調し、今後、日本各地で強制臓器摘出に関する講演会などに取り組んでいくと述べた。
日本で2019年1月現在、105人の地方議員が「中国における臓器移植を考える会」に参加し、中国で行われている強制臓器摘出と売買の中止を求める活動をしている。
中国民主化運動団体、中国民主団結連盟日本支部の王進忠・支部長は、法輪功学習者が20年間、日本、米国、欧州、オーストラリアなど世界各地で平和的な反迫害活動を続けてきたことを称賛した。王支部長は、共産主義は中国にとって外来思想であると指摘し、「中国人は自らの文化と信仰を守る必要がある。一日も早く中国国内にわれわれの信念を伝えることができるよう希望する」と話した。
古賀俊昭・東京都議会議員は、集会の開催にメッセージを寄せた。古賀議員は、自由民主主義と共産主義が対立する「イデオロギー闘争」のなかで、反人権迫害、反宗教迫害活動を行い続ける法輪功学習者に対して、あらためて支持すると示した。
中津川博郷・前衆議院議員と中津川将照・東京都江戸川区議会議員も集会にメッセージを送り、今後引き続き法輪功学習者に協力し、中国当局による人権侵害をやめさせるよう努めるとした。
集会に参加した丸山治章・神奈川県逗子市議会議員は、新唐人テレビ日本の取材に対して、中国で起きた法輪功学習者に対する「ジェノサイド」について、日本の国民に「少しでも関心を持っていただきたい」と述べた。
集会後、法輪功学習者は、外国人観光客でにぎわう浅草寺周辺をパレードした。パレードの先頭を進む法輪功学習者から構成されたマーチングバンド「天国楽団」の演奏に、中国人観光客は思わず足を止め、パレードの様子をカメラに収めた。
(翻訳編集・張哲)