豪グリフィス大学、中国臓器狩り否定の学者を調査へ

2018/09/12
更新: 2018/09/12

オーストラリアグリフィス大学は8月末、同校学者のキャンベル・フレイザー博士が中国の気功グループ、法輪功を誹謗(ひぼう)したことを受けて、同氏に対する調査を開始するとの声明を発表した。また、調査期間中、フレイザー氏の出国やメディアの取材は禁止されている。

フレイザー博士は同校の国際ビジネス学部およびアジア研究学部のシニア講師。これまで中国国営メディアの取材で、当局に弾圧されている法輪功について批判的なコメントを繰り返してきた。なかには、同氏は「海外専門家」として、当局の法輪功学習者に対する強制的な臓器摘出について、「存在しない」との見方を示している。

国営新華社通信や「中国日報網」英語版などは過去、フレイザー氏を「オーストラリア・グリフィス大学に所属する著名な臓器移植専門家」と紹介していた。

豪メディア「オーストラリアン」の報道によると、大学側が「法輪功はフレイザー博士の研究分野ではない」とし、「本学の学者の根拠のないコメント、または特定の団体を誹謗中傷する言論を支持しない」と明言した。

6月、豪国会で行われた違法臓器売買に関する公聴会において、フレイザー氏は「専門家」として、中国で起きている強制生体臓器摘出を否定し、中国当局を擁護した。

これに対して、豪法輪大法協会のスポークスマンは、フレイザー氏の発言に異議を申し立てた。医学者ではないフレイザー氏が過去2年間、中国当局がイタリアのローマ、香港、武漢、昆明で開催した臓器移植関連会議に出席したと指摘した。

フレイザー氏は中国当局の要請を受けて、他の海外学者とともに中国を訪れ、様々な会議に参加したことがあるとし、中国から旅費や宿泊費などの資金を提供されたと認めた。しかし、同氏は中国当局に「買収された」ことについては否定した。

いっぽう、公聴会に出席したマッコーリー大学医学倫理学教授のウェンディ・ロジャース氏は、中国で同意なく臓器を強制的に摘出する事件がいまだに続いているとし、臓器移植ツアーに参加するオーストラリア国民は、法律や倫理面で大きなリスクを冒していると警鐘を鳴らした。

(翻訳編集・張哲)