朝鮮半島の有事を想定した、アメリカ軍と韓国軍による定例の合同軍事演習「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」が、21日から11日間の日程で韓国で始った。31日までの演習では、コンピューターによるシミュレーションを中心に指揮命令系統の確認などを行う。
今年の合同軍事演習は、韓国軍およそ5万人に加えて、アメリカ軍からは1万7500人が参加しているが、去年に比べて7500人減っている。
規模縮小に対して、「緊張を高めないための配慮」と韓国メディアは指摘しているが、韓国軍の関係者はNHKの取材で「例年並み」と述べた。
北朝鮮の国営メディアのうち、21日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、米韓合同軍事演習に関する論評を掲載し「無謀な戦争のシナリオを実行しようとするアメリカの策動は、平和に対する挑戦にほかならない」と非難しました。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は21日閣議で、「演習は防衛的な性格の訓練」として「朝鮮半島で軍事的な緊張を高める意図は全くない」と述べた。
聯合ニュースによると、ハリス米太平洋軍司令官が20日、韓国を訪れ、宋永武(ソン・ヨンム)国防相との会談で「北朝鮮のいかなる脅威からも韓国を守る米国の安保公約は変わらない」と述べた。「北朝鮮のどんな挑発にも効果的に対応できる」とも指摘、米韓同盟の結束をアピールした。
(編集・李沐恩)