香港次期行政長官、曽俊華・財政官が有力か=情報筋

2016/12/14
更新: 2016/12/14

香港特別行政区長官の梁振英氏が8日、家庭の事情で2017年の長官選挙に出馬しないと表明した後、11日、次期長官を選出する香港選挙委員会の委員を選出する投票が行われた。12日に開票作業を終え、すでに無投票選出された委員の議席(約400人)を除いた733の議席のうち、民主派は5年前の選挙と比べて121議席増の326の議席を獲得した。今回は約10万7000人の有権者が投票し、投票率は過去最高の46.53%となっている。同選挙委員会は来年3月に新たに次期長官を選出する。

来年3月の選挙には、財政司の曽俊華・司長や元高等裁判所裁判官の胡国興氏が立候補するほか、政務司の林鄭月娥・司長、新民党党首の葉劉淑儀氏、前立法会議長の曽鈺氏などが出馬の可能性をほのめかしている。この中では、曽俊華氏が香港市民だけではなく中国共産党習近平政権から支持を受けており、当選を最有力視されている。

習政権に近い情報筋は香港「大紀元時報」に対して「習政権は次期長官の人事について、経済政策に長け、各方面に受け入れやすい人がよいと考えており、当初香港金融管理局総裁の陳徳霖氏の出馬を希望した」「陳氏が出馬する意欲がまだないため、習当局は現在曽俊華氏を支持している」と示した。

香港テレビ放送局の「Now TV」の委託で、香港の嶺南大学が1000人の市民を対象に10月28日から11月2日に行った次期長官選挙の候補者民意調査よると、曽俊華氏への支持率は28.1%で、候補者の中で最も高かった。2位は胡国興氏で12.2%。3位は曽鈺氏で9.7%だった。

また香港政府は12日、曽俊華氏が財政司長を辞任すると発表した。曽氏は行政長官選挙の立候補に向けて準備期間に入るとみられている。

(翻訳編集・張哲)