【大紀元日本11月5日】中国政府系紙・中国青年報は4日、国内市場の物価水準の上昇で、人民元の値打ちが8年間で約半分に低減したと報じた。
同報道によると、2005年に1キロあたり3.8元(約61円)のコメが2013年には1.74倍の6.6元(約106円)に値上がりした。8年間の平均年間値上がり率は9.2%で、「コメの購買力をみれば、2005年の1000元が2013年には576元に値打ちを落としている」という。
その原因のひとつに投資主導型成長による通貨の過剰供給にあると記事は指摘。今年3月末までの中国の広義通貨供給量M2(現金、当座預金、普通預金、定期預金など)は100兆元の大台を超え、2002年年初の16兆元の6倍以上に跳ね上がった。対国内総生産(GDP)比は200%を上回り、米国の三分の一の経済規模でありながら、通貨供給量は米国の1.5倍で、世界最大規模になっている。
一方、この8年間で人民元の対ドル相場は大きく上昇した。2005年には1ドル8.28元の為替レートが現在は1ドル6.17元と、8年間で34%上昇している。しかし、この上昇は主にドル安によるもので、中国の経済構造が適応していないため、国内市場の商品が輸出商品と同時に値上がりすることとなったと記事は分析した。
(翻訳編集・張凛音)