【大紀元日本3月3日】北朝鮮向けの韓国ラジオ放送「自由北朝鮮放送」の金ソンミン代表は2月28日、朝鮮日報の取材で、北朝鮮国境内で大量のチラシを空中投下するやり方は、北朝鮮国民に外部の情報を正確に知らせるうえで最も効果的であると証言した。
金氏は、「中東地区で起きている反政府運動に関する情報のチラシを読んだ北朝鮮人はきっと『わが盟友のリビアも世襲制で長年にわたる独裁政治だったため現政権が倒されたのだ』と自分たちの状況を連想することだろう」と語った。
19年前に北朝鮮から脱出した金氏は、1980~90年代、南北の軍事境界線地帯で服役していた。「当時、(韓国からの)対北朝鮮の宣伝チラシは雪のように空中から落下してきた。これを拾い集めるのが兵士の日課である。一人当たりのノルマは1000枚。クリアしなければ朝食が支給されない」
「私個人の経験では、このようなチラシ宣伝は北朝鮮人が独裁政権の洗脳教育から脱却する最も効果的な手段である」と金氏は証言している。
1990年ごろまで、韓国は、このようなチラシや、タバコ、ライター、ストッキング、お菓子などを空中投下しており、北朝鮮側が回収処分していたという。
また、北朝鮮に向かって風船チラシを放つ韓国の団体の代表、イ・ミンボク氏は、「チラシの効果は絶大」と語った。北朝鮮のある幹部はかつて、脱北者を支援するある韓国人に対し、「食糧不足よりもチラシ宣伝のほうが怖い」と洩らしていたという。
朝鮮日報の関連報道によると、一部の脱北者はこのようなチラシで金正日政権の宣伝が皆嘘であることを知り、ショックを受けて北朝鮮脱出を決意したという。
(翻訳編集・叶子)
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