れんが窯奴隷労働、救出するも行方不明=中国河北省

2008/01/11
更新: 2008/01/11

【大紀元日本1月11日】中国警察当局はこのほど、昨年同国全土を震撼させたれんが奴隷労働と同様の事件で男性4人を救出したが、うち3人が行方不明になった。いずれも解放後、帰郷させる途中だったという。中国青年報が11日伝えた。

報道によると、4人は、北京を取り囲む河北省北部で12月終わりに救出された。1年近くも悲惨な状況で働かされていたという。

知的障害者も含まれており、少なくとも一人は全く読み書きのできない状態で、自分の名前も住所もわからないため、「2番目の犬」と呼ばれていたという。

食事は、おかゆと蒸しパンを与えられ、十分な働きをしなければ、殴打された。給与は支払われていなかった。

地元警察が4人を救出したが、家族には、帰郷させる途中で3人が行方不明になったと知らされた。報道では、間違った省へ送られたからではないかとみられている。

報道では、「警察はどうして行方不明にしてしまうのか」と親族の発言が伝えられた。

昨年の奴隷労働スキャンダルで、警察は1300人以上を救出した。その中には、児童や知的障害者もおり、山西省の北部にあるれんが窯で悲惨な状況で働かせられていた。

奴隷労働の犠牲者は、保護服も着せてもらえずれんがを焼き、適切なしきりもなく、暴行を受けていた。れんが窯の所有者は生産性を上げようと、犬をけしかけて働かせていたという。背景には建築ラッシュに沸く業界の要求もあった。

この事件は、400人の保護者がネットで請願書を発表し、行方不明の子どもたちの救出に協力するよう報道関係者に呼びかけたことで明るみにされた。子どもたちの多くは誘拐されたか、だまされてれんが窯に売られた。

(翻訳編集・月川)