【大紀元日本8月1日】中国黒龍江省警察はこのほど、近年における最大偽薬の製造販売大型集団を摘発し、容疑者15人を逮捕したと発表した。中国官製メディアの報道によると、警察側は摘発された集団から狂犬病ワクチン、ヒトたんぱく質、漢方薬品などを含む大量の偽造薬を押収し、総額100万元(約1540万円)になるという。
偽造薬の成分は、蒸留水およびデンプンなど安価な原料によって加工合成されたもので、製品製造ロット番号、製造年月日が明記されており、包装も本物にそっくりにできているという。これら偽造薬は53の合法製造企業および101の製品に関わっており、各界関係者から強く関心が寄せられている。
現地の報道によると、昨年12月29日、黒竜江省大慶市の某製薬会社の告発によると、ハルビン市で同社の登録商標を用いて同省内で偽造薬を販売しているとして、同省公安庁捜査本部はこの告発に基づき捜査を進めていた。
本年6月7日、捜査本部は、この事案についてハルビン市同市捜査支部と連携して捜査を進めた。偽造薬の製造は分業体制になっており、偽造グループの全容解明は難航した。
手口としては、最初は、偽造パッケージと偽造薬を購入し、詰めた後に販売していたが、後に、他省で原料を購入して、ハルビンで製造加工し、同省内各地で販売した。売買の認可が必要な原料については、実在する製薬会社の偽造印章を用いて詐取した。
警察は、偽造薬の大量の完成品と半製品をはじめ、登録商標が印刷されたパッケージ5万個、偽造印章10点余り、プリンタや偽造工具などを押収した。
偽造薬の種類は多く、その成分は蒸留水やデンプンなどの安価な原料が使われた。パッケージは、本物そっくりで承認社名や製造番号、製造日などがすべてそろっており、一般消費者が真偽を判別するのは難しいほどだ。
警察によると、偽造コストは非常に低く、狂犬病ワクチンの場合、一本の製造コストは0・6元(約9円)だが、販売価格は130元(約1950円)になるという。
これらの偽造薬は効果がないどころか、治療過誤となり、生命の危険に及ぶことがある。
容疑者らによると、狂犬病ワクチンなどの偽造ワクチンは、同省牡丹江市の多くの診療所と県・鎮の防疫ステーションと鉱区の病院の使用されたという。
北京や四川など15地区の食品薬品監督管理局は、38の薬品と15のワクチンについて検査の実施を発表した。
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