『嘘は真理より、人類に適合している』

2007/04/18
更新: 2007/04/18

【大紀元日本4月18日】家族と共に軟禁中の高智晟氏は、エラスムスの『嘘は真理より、人類に適合している』を引いて、「私は騙されていないため、家族に悲惨な境遇をもたらした」と逆説的に自らの苦境と孤高を訴えた。この言葉からにじみ出る高氏の崇高な精神と現実との葛藤に感涙を覚えた人も多いのではないか。

エラスムスは聖書中心主義を進めて、信仰の深化を説いた。人の世は欺瞞に満ちている。刹那の幸せに自らを欺いている。純粋な神への道は、人間にとってかくも過酷なものである。

嘘と暴力の恐怖政治を強化する中国共産党政権下では、騙されることを選択するしか活路は見いだせない。適当に合わせていればよいではないかと、世渡りを説く人もいるだろう。しかし、そのような「賢い」選択をせずに、敢えて苦難の道を選ぶ人々が少なからずいるのも事実なのである。

中国で迫害されている法輪功は「真・善・忍」に従うのだという。つまり、嘘と暴力の対極である。迫害で一家離散した学習者は数知れず、路頭に迷うものも多くいるという。学校を退学させられた幼い児童も数多くいる。

温家宝首相訪日で「歓迎 温家宝」の横断幕を掲げた法輪功学習者らを、隣にいた抗議団体が非難したという。法輪功への迫害はナショナリズムを離れて見るべきだ。

隣国で多くの善良な人々が拷問され、臓器狩りの餌食になっている。その事実に憤りを感じるには、条件などないはずだ。「人心を見る」とは至言だ。