【大紀元日本3月8日】中国農村で田舎の医者と「産児制限」委員会の人がジープに乗って来て一人っ子政策に違反する妊婦がいたらすぐ捕まえ、強制的に中絶させることはよくある。四川省の村には「1人目は生み、2人目は制限、3人目は中絶」と言うスローガンが良く見られる。国際的に有名な人権機構は多くあるが、中国での女子嬰児虐殺についてはほとんど伝えていない。米国の女性作家がこのため本を書き、国際社会に呼びかけている。
イスラエル系のアメリカ女性作家であり、人権活動家のタリア・カーナー(Talia Carner)氏は2月28日、ニューヨークのインペリアル・ホテルで開かれた婦人メディアセンター会議で、「中国で起きている性別差別殺人に沈黙を破る時が来た」という演題で講演し、受賞作品『チャイナ・ドール(China Doll)』で描いた中国の一人っ子政策が招いた女子嬰児の遺棄と虐殺を人々に紹介した。
カーナー氏は1995年北京国際婦人会議の期間中に甘粛省から来た大勢の母親達と懇談し、国際社会にあまり知られていない事実を知った。その時受けた心の震撼は、彼女にとっては「恐怖」だった。「中国で、毎年170万の赤ん坊が行方不明になっているが、この件に触れる人は1人もいない」と言う。
「長い男尊女卑の伝統を持つ中国で一人っ子政策を実行する際、中国政府は適切な処置ができなかった。人々は女子の赤ちゃんを殺すことを選択しても、一人っ子政策には反対できない。なぜなら、前者については誰も追及しないが、たとえ追及されても後者より懲罰が軽いからだ」と述べた。
ポーランドのフリーライターが、世界にあるたくさんの問題の中、なぜ、遠い中国の嬰児虐殺に関心を持ったのかと聞かれた時、カーナー氏は「人権」だと答えた。「生きる権利は至上のもので、人間の最も基本的な権利である。世界各国で人はそれぞれのことを注目したり、強調したりしているが、私にとっては、どこであろうと命の虐殺に対して無視することができない」と話していた。
中国の生体臓器狩の事件はすでに国際社会の広い範囲で知られており、キルガー氏とマタス氏が発起した連合調査団は更に調査を進めている。カーナー氏も同様な組織を作り中国での嬰児虐殺をやめさせるのかと質問されると、「キルガー氏はカナダの元政府要人で、マタス氏は世界的に名を知られている人権弁護士であり、自分は作家に過ぎないし、個人の力には限界がある。しかし、今日はここで皆さんに話しをして、聞いてもらった。これから皆さんの力を借りて、行動を起こすことで現状改善を望めるようになるでしょう」と答えた。ノーベル医学賞受賞者リタ・レヴィ・モンタルチーニ氏(Rita Levi-Montalcini)と共に,改めて世界に向けて嬰児虐殺について呼びかけるつもりだと言う。
カーナー氏は雑誌「Savvy Women」の刊行人であり、マーケッティング・アドバイザー会社を所有、経済誌「フォーチューン」のランキングトップ500にリストされる大手企業にサービスを提供、小企業管理署(SBA)のアドバイザーでもある。著作「チャイナ・ドール」は昨年度最優秀作品賞に輝き、「アメリカ図書ニュース」で「2006年最優秀図書」と評価されている。社会の不公平を変えていく情熱はユダヤの原理である「Tikkun Olam」即ち「世界が良くなるように補う」に基づいていると彼女が言う。
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