【大紀元日本10月18日】香港の親共紙「文匯報」によると、中国共産党青年団中央に直属する機関紙「中国青年報」の総編集長・李而亮氏(51)に代わり、常務副編集長で「中国青年報」の週刊紙「氷点」の編集長・陳小川氏が後任であるという。李氏の人事異動の原因および移動先は不明。
今年1月「氷点」週刊は、中山大学の袁偉教授が中国の歴史教科書を批判した文章「現代化および歴史教科書」を掲載したことで、中共中央宣伝部より停刊処分を受けた。同事件は、毛沢東の元秘書・李鋭氏を含む13人前中央高官、編集者、弁護士等国内外各界の譴責および非難を受ける中で、「氷点」週刊は業務整理後に再開された。しかし、当時の編集長・李大同氏および副編集長・盧躍剛氏が免職された。後任の編集長に陳小川氏が、副編集長に杜涌濤氏が任命された。
報道によると、李而亮氏はこれまでに、人民日報の河南省記者室室長、チベット日報総編集長、党委副書記、人民日報市場報の総編集長、党の総支局書記を歴任し、2004年12月に「中国青年報」の総編集長に就任したという。「氷点」事件当時、青年団中央が李大同氏、盧躍剛氏をけん制するために、李氏を「氷点」に移動させた。
同氏は就任後1年も経たない内、編集方針について党の立場寄りの「取材・編集者実績評価方法」を提出し実行させようとした。李大同氏および賀延光などの制止によって止められたが、李而亮氏は当時、「我々は党報で、青年団の中央機関紙である」と強調した。これに対して、多くの知識人が「中国青年報」が党の政治方針一色になると懸念し、そうすると「中国青年報」が完全に滅亡すると警告した。
一方、後任の陳小川(54)氏は1979年に中国青年報に入社し、1988年より、副総編集長、副社長兼常務副総編集長を歴任した。情報筋によると、陳氏は、中央テレビのコメンテーターであり、フェニックス衛星テレビにもよく出演され、「北京・香港・台湾三剣士」「一点両岸三地談」「縦横中国」等のトーク番組の常連客であるという。