国際原子力機関(IAEA)の報告書によると、主要国がイランに核開発放棄への包括的見返り案を提示したのと同時期に、イランはウラン濃縮の新たな段階に入った。
6日には、遠心分離機164基からなるカスケードへの「UF6」ウランガスの注入を再開。イランは、それまで5週間、UF6を使わない濃縮機の試運転を停止していた。
報告書では、イランが新たなカスケードの設置作業を続けていることも明らかにされた。
報告書が明らかになった数時間前、西側情報筋はロイターに対し、4月後半のカスケードへのガス注入停止は技術上の問題によるもので、問題が解消したため濃縮作業の再開が可能になったとし「核開発を続行しながら対話により時間を稼ごうとするイランの政策は変わっていない」と述べた。
[ロイター6月8日=ウィーン]
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