ニューヨーク・ポスト:王文怡氏の言葉は通用するのか

2006/05/05
更新: 2006/05/05

【大紀元日本5月5日】「ニューヨーク・ポスト」誌は21日、王文怡記者が大統領官邸前の胡錦濤中国国家主席・歓迎式典で抗議したことについて、「美しい抗議――王文怡の言葉は通用するのか?」の評論を発表した。評論では、人々に討論を引き起こし、中国の経済の自由化が歓迎される中、実際に大陸で行われている犯罪に関心を集めた点で、王記者の抗議は偉大であると評述した。

執筆者のジョーン・パドホラツ氏は、大統領官邸前で起きた抗議活動の場面は、人々を驚愕、震撼させたと評論、驚愕とは、大統領官邸という厳重に警備された歓迎儀式展で事件が起きたこと、震撼とは、強権政府の指導者が強制的に自由の声、母国語で明瞭に、共産党政権に残り時間が少ないと聞かされたことであるとした。

評論では、王氏の突如の抗議は長期にわたる影響をもたらすかどうかは誰も分からないが、歴史の角度からみれば、その前のブッシュ大統領の演説内容の方がなお重要であるとした。

ブッシュ大統領は、胡主席とともに中国人民の人権および自由の重要性について引き続き討論すると表明、中国の現在の成功は、中国人の自由な経済活動から獲得されたものであるが、中国人に集会・言論および信教の自由を与えれば、中国は更なる成功を手に入れるであろうと演説した。

ブッシュ大統領は、同事件について公開の場で胡主席に詫びたが、評論では、王氏の行動に震撼されざるを得ないと高く評価した。

パドホラツ氏は、胡主席が米国で他国元首と同様の扱いを受けたいのであれば、西側の体制すべてをも受け入れ、外交界、商工業界の者が胡主席に取り入ろうとつき従うのと同様、胡主席の好まない人々の随行をも受け入れなければならないと指摘した。しかし、西側体制の中では、胡主席は政府の代表であるが、政府が人民に与える自由は有限であり、職業選択と工賃を稼ぐ自由に留まると示唆した。

評論では、中国は米国に厄介なものを与えた、中国は世界で最大の人口を持つ大国であり、中共の経済開放で、中国の強権抑圧は永遠のものではないと、米国に一縷の望みを与えた。しかし、一方では、中共は増長する経済実力を利用し、国民の統制をさらに強化しているのだと指摘した。

そうだとすると、米国は中国との通商を通じて、中国の自由民主への歩みを加速させることができるのか?それとも、西側の財閥が知らずに悪人を助けて悪事を働いているのか?と疑問を提出した。

評論では、米国人および米国政府に対して、真に中共と密接な関係を結ぶ必要があるのかどうかと問題を提起、パドホラツ氏は、米国人は中共とは距離を保ち、共産主義体制を幇助することがあってはならないと主張、法輪功のように静かに平和的に修煉する人々を犯罪者扱いするような政権は、いかなるものも存在し、隆盛してはならないと強調した。