【大紀元日本2月23日】イタリアのアジア新聞通信社は、「共産党に挑戦する高智晟弁護士」を題にしたハンスト活動を含む高氏を紹介する文章を発表した。文章では、高氏が公開した手紙で、中共政府当局の政治および宗教・思想弾圧政策を批判し、同氏が被害者の人権を守るために行ってきたこと、そして、活動を共にした5人の弁護士が行方不明になったこと、同氏が「襲撃」された一連の事件をまとめて報道した。同社は、高弁護士は「共産党を脱却する未来の自由中国の大統領」として紹介した。
「共産党を脱却する未来の自由中国の大統領」として紹介された高弁護士=18日、北京のオフィスで(大紀元)
同紙によると、高氏は、中国陜西省の黄土高原の出身で、中学校卒業後、従軍した。その後、生活のために同氏は新疆の町で野菜売りをした。ある日、「独学して弁護士になる近道」の新聞広告を目にした同氏は、勉学に励み、1995年に弁護士になった。そして、2001年の「中国十大傑出弁護士」の一人として、中国司法部に選ばれた。
高氏は国内法曹界では、無料弁護士として有名である。同氏は「私は貧しい家に生まれたから、貧しい人の気持ちが分かる。従って、彼らにどう協力してあげられるかが理解できる」と語った。同氏は新疆で弁護士の仕事に従事した頃、地下キリスト教信者らが逮捕され、テロ組織とみなされ、年老いた信者が獄中でひどい殴打を受けるなどの迫害に関する事実資料を集めているうちに、キリスト教に感化され信者になった。
2001年、同氏は拠点を北京へ移転し、朱九虎(音訳)弁護士の案件を含む一連の重大事件を手掛け、迫害された多くの被害者のために弁護した。当時、同氏は仕事の関係で山東省へよく出かけた、そのころ法輪功学習者が監禁され、迫害または殺害された関連資料を集めた。中には、殴打されたまま、親族の前で死去した女性学習者の資料も含まれている。
のちに、高氏は、新疆のキリスト教信者および多くの法輪功学習者が受けた迫害を暴露し、彼らのために法律的手続きを行ったことで有名になった。ここ数年間、同氏は法律に則って中国共産党政権の暴政に対抗してきたが、当局側の阻止および迫害を受け、やむを得ず北京を離れた。
同氏は2005年10月18日に、胡錦濤総書記に宛てた最初の公開文書に法輪功学習者の迫害資料も同封した。胡総書記に対して、民主、法制および憲法を尊重する礎石を再建するように求めた。しかし、同氏が法輪功問題を暴露したため、北京当局は苦しい立場に立たされた。同年10月26日、高氏は北京司法省の弁護士署長に呼ばれ、「法輪功の迫害を暴露したことは、中国弁護士のイメージを損なった上、職業道徳および弁護士の本職に違反した」と非難された。同署長は、特別措置を取らざるを得ないと話した。
今年に入り、同氏が提唱したハンスト・リレー運動は、世界各地で多くの有識者の反響を呼んだ。しかし、相次いで行方不明になったハンスト運動に参加した5人の人権派弁護士は、連絡が取れない状態で、それぞれの自宅は私服警察の厳しい監視を受けているという。情報筋によると、全員が警察に逮捕されたという。
中国で人権擁護運動を行っている高氏ら人権弁護士の逮捕は、中共上層部が「未来の中国民主リーダ層」と言われている彼らに対する恐懼の現れであるとみられる。事務所が閉鎖され、営業許可証も取り上げられた同氏の信望および強い職業意識に感銘を受け、追随者が増加しているという。北京当局側が同氏の活動を阻止することはもはや不可能であるとみられている。
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