【大紀元日本1月10日】北朝鮮は6日、韓国政府に対し、朝鮮戦争時の戦争捕虜及び間諜が監獄で受けた処遇について賠償金数十億米ドルを要求、韓国国内の反発を買っている。韓国政府はこの前代未聞の要求に正式回答を控えているものの、最大野党ハンナラ党は、北朝鮮の人権記録を指摘、国際社会の指弾を浴びているとした。
北朝鮮メディア『中央通信』によると、北朝鮮は6日、南北国境付近の事務所で韓国人権委員会に対し損害賠償を正式に提出したという。北朝鮮は戦争捕虜が韓国側の監獄で「地獄のような処遇」を受けたと頑なに主張した。『中央通信』は、「北朝鮮専門家が国際慣例によって試算したところ、精神的な損害を除いて、身体的なものだけでも10億ドル。なくなった長期服役囚が受けた損害を全部加算すると数十億ドルに相当する」と主張。
北朝鮮の要求に、北朝鮮に対して常に和解の立場を取っていた韓国の政権与党『ウリ党』は、「完全に常識から外れている」とし、最大野党『ハンナラ党』は、「全くのでたらめ」であると一斉に反発を強めている。韓国側の南北統一高官は、「北朝鮮の要求は、根本的に考える余地の無いもの」と斬り捨てた。