真実に目覚め、善き人生歩む 法輪功学習者が横浜で祝賀パレード

2023/05/09
更新: 2023/05/09

中国の伝統的な気功修煉法「法輪功法輪大法とも)」を実践する学習者は7日、横浜で盛大なパレードを行った。色鮮やかな服装と力強い楽曲は人々の注目を集め、沿道の観客からは熱い声援が寄せられた。

法輪功は1992年5月13日に伝え出されてから、今年で31年目を迎える。体を動かす5つの簡単な「功法」と精神修養法からなり、世界110カ国以上、1億人近い人々が日々その教えを実践している。2000年には毎年の5月13日が「世界法輪大法デー」として定められ、世界の主要都市では祝賀イベントが行われている。

広がる認識、高まる声援

パレードはマーチングバンド「天国楽団」を先頭に、「法輪大法」や「真善忍」などと書かれた横断幕や幟を掲げ、横浜のランドマークとして知られる赤レンガ倉庫前や横浜中華街を歩いた。真相を知る民衆は隊列に声援を送り、学習者の活動に支持を示した。

「応援してるんだ。弾圧されたと聞いて、これはいかんと思って」。中国事情に詳しい元新聞記者の酒井さんははっきりと答えた。「(中国)政府は悪いことを隠蔽するから、アピールは必要だと思いますよ」。

道端でパレードの隊列を眺めていた70代男性は取材に対し「香港で(中国共産党の)やり方がわかったではないか。世界のダイヤモンドのような香港をあのようにしたから、ほんと世界は気を付けないとダメだ」と語った。「だから法輪功の皆さんにも頑張ってほしい」。

取材に応じる稲垣さん(藤野偉/大紀元)

「パレードをきっかけに、法輪大法とは何かを知ってもらいたい」。こう語るのは日本法輪大法学会の稲垣兼太郎会長だ。「私たちが行なっている法輪大法は、宗教というよりは修煉、自身の向上に重きを置いています。だから、日本の皆様が考える新興宗教とは異にしていると思います。この本当の素晴らしさ、本質を知ることによってご理解いただけると思います」。

嘘から目覚め、素晴らしさに気づく

中国出身のITエンジニア・劉龍さんはこの日、黄色いTシャツを身に纏い、パレードに参加した。およそ1年前に法輪功を始めたことがきっかけとなり、ものの見方が大きく変化したと語った。

取材に応じる劉龍さん(藤野偉/大紀元)

「法輪功に出会うまで、私は中国の強硬な戦狼外交が好きで、趙立堅報道官の発言を見ると興奮しました」と劉龍さんは語る。元から正義感が強かったためか、「愛国」を鼓吹する中国共産党の洗脳教育に騙されていたという。

そのような彼を変えたのが、街角で受け取った1枚のチラシだった。「中国の刑務所で生きたまま臓器を取り出して、それを必要としている人に移植する『臓器狩り』が行われている、という内容でした。ウソだと思い、インターネットで検索しました」。

真実は目を見張るものだった。臓器狩りの実態を描くドキュメンタリー『動かぬ証拠』は、証拠を丁寧に積み上げ、中国共産党の隠蔽を全て暴いた。「30話以上ありましたが、ひとつひとつ見ていきました。写真も音声もインタビューも全部揃っていました。私は初めて真実を知ったと感じました」。天安門焼身自殺事件の真相を追究したドキュメンタリー映画『世界を欺く偽りの火』を見たときは「泣きそうになりました」と語った。

中国共産党の宣伝が事実ではないことに気づいた劉さんは偏見を捨て、法輪功を始めた。そこで優れた効果を身をもって体験することとなる。「一番大きい変化としては、健康面だとよく言われます。一年前の健康診断では腎臓と腸はあまり良くないと言われC判定でしたが、一年ぶりに検査をしたら、全体的にA判定になっていました。自分でもびっくりしました」。

法輪功の主要な著作『転法輪』を読むことで、人生観も変わったと劉さんは強調した。「私はもともと、中国当局を支持し、中国を非難する者がいれば攻撃する愛国的な人が『良い人』だと考えていました。いっぽう、『轉法輪』を読んで、『真・善・忍』を遵守すれば善良な人になれると知ることができました」。

子育てに、自己研鑽に

「真善忍」に基づき己を律する法輪功の修煉方法は年齢層に関係なく受け入れられ、中には親子で習う人もいる。小学生の娘を持つ李博さんは取材に対し、子供の教育におけるプラスの効果を紹介した。

取材に応じる李博さん(藤野偉/大紀元)

「娘は幼い頃から母親と法輪功の書籍を読み、『真・善・忍』の理念で自らを律しています。友達も多く、みんなに好かれ、同級生は好んで娘と遊びたがっています。そのため、法輪功は娘の成長にとって、良い要素だと思います」。

李さんによると、娘は楽天的な性格で、人助けをすることが大好きだという。さらに、友人との間でトラブルが発生した際には、まず自身の行動に非がないか己を顧みるという法輪功の教えを実践することで、同級生と良い友人関係を築いていると述べた。

前出の劉さんは、法輪功を習い始めてから思考がより論理的になり、精神衛生も大きく改善したと語った。「以前はYouTubeやTikTokをよく見るため集中力が低く、本を読むとすぐ疲れてしまいました。最近では毎日坐禅をするので、本を読むと5時間は集中はできます」。

劉さんはまた、『転法輪』を読むことで「お酒を飲みすぎることや、インターネットに依存するといった悪い習慣をたくさん捨てることができ、自分の体の大きな変化を感じ取ることができた」と述べた。

混沌とした世界で、善き人を目指して

社会問題が顕在化し伝統的価値観が徐々に薄れていくなか、身体の健康を保ち、己の精神性を高める法輪功は世界各国に広まっている。書籍『転法輪』は40以上の言語に翻訳され、様々な文化的バックグラウンドを持つ人々が法輪功の理念に賛同している。

ドイツ人観光客のマーヴェンさんは取材に対し「真・善・忍はとても良い概念だと思います。私たちはいつも他人に優しく接するべきであり、毎日自らを高めるべきです」と賛同を示した。「とても良いパレードだと思います。彼らの演奏する音楽も大好きです」。

モロッコから来た観光客はパレードを見て「私もこのパレードに参加したい」と気持ちを昂らせた。「『迫害に反対する』と書いてありますが、その通りです。『ノー』と言いましょう。これは世のため人のためのものですし、誰も傷つけません。自由な修煉が許されるべきです」。

法輪功の良さについて、李博さんはこう語った。「今日では、多くの伝統的な価値観が失われています。法輪大法が教えてくれる『真・善・忍』の理念は、この混沌とした時代に、どうすれば善い人、より良い人間になれるかを教えてくれるものなのです」。

劉龍さんは法輪功の「自由な雰囲気」が大好きだとし、「中国の人々にもこのことを伝えたい。人々に目を覚ましてほしい、真実を知ってほしい」と述べた。そして、健康な身体と良い生活を得た過程を振り返って、「師父(しふ)」と仰ぐ創始者・李洪志氏に対して満面の笑みで感謝の気持ちを表した。

「師父、ありがとうございます!」

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。