米国務長官がキーウ訪問、中東欧諸国含む支援表明

2022/09/09
更新: 2022/09/09

[キーウ(キエフ)/ジェシュフ(ポーランド) 8日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は8日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ウクライナのほかロシアの脅威にさらされる中東欧諸国18カ国に対する22億ドルの支援を実施すると表明した。バイデン政権はこのうち約10億ドルをウクライナに振り向け、ウクライナ軍の南部と東部での攻勢を後押ししたい考え。

ブリンケン氏のキーウ訪問は2月のロシアによる侵攻開始以来2回目。ウクライナ軍が東部にあるウクライナ第2の都市ハリコフ周辺の地域をロシア軍から奪還するなど、反転攻勢を強める中での訪問となった。

ブリンケン氏はキーウの大統領府でゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナ軍の反転攻勢は効果を示しているとし、「極めて重要な時期」に今回ウクライナを訪問したと述べた。

これに対しゼレンスキー氏は、米国の支援がウクライナの領土奪還に役立っていると述べ、米国の「多大な支援」に謝意を表明。「米国がウクライナと共にあることを示す極めて重要なシグナルだ」と述べた。

ブリンケン長官はこのほか、小児病院を訪れロシアの砲撃で負傷した子どもたちと会ったほか、ロシア軍による激しい攻撃を受けたキーウ郊外のイルピンを視察した。

ウクライナのほかに支援が振り向けられる18カ国は、バルト3国のほか、ブルガリア、ポーランド、ルーマニア、チェコ、ジョージアなど。米当局者は、治安部隊の近代化や北大西洋条約機構(NATO)の連携強化を通して「ロシアの影響と侵略に対抗する」能力を強化することが目的としている。

ブリンケン氏は9日にブリュッセルを訪問。NATOによると、ブリンケン氏はストルテンベルグ事務総長と共同記者会見を行う。

Reuters