米サンアントニオのトラックで46人死亡 警察は3人拘束 不法移民か

2022/06/28
更新: 2022/06/28

米テキサス州サンアントニオで27日、不法移民の疑いのある人々を乗せた大型トラックから46人の遺体が発見された。地元警察によると16人(うち4人は子ども)は熱中症で病院に搬送されたという。警察は現在3人を拘束しているが、人身売買に関連しているかは分かっていない。

警察によると、助けを求める叫び声を聞いた労働者から通報があったという。警察が現地に到達した際には、すでに地面に倒れて亡くなっている人もいた。搬送された16人は脱水症状を起こしていた。当時サンアントニオの最高気温は38度に達しており、車内の温度を上昇させたとみられる。

メキシコのマルセロ・エブラルド外相はツイッターで、トラック内の移民たちの死を「テキサスの悲劇」と表現。領事関係者は犠牲者が搬送された病院を訪れ、「可能な限り」支援すると述べた。

警察によると、大型トラックは米国への不法越境を企てた可能性があるとして、米国土安全保障省捜査局を中心とした連邦捜査を始めたという。

移民に寛容な政策を打ち出したバイデン政権の発足以降、米南部国境には不法移民が連日押し寄せている。税関・国境警備局(CBP)によると、2021年度の不法移民の拘束者数は170万人超と過去最多を記録。メキシコと国境を接するテキサス州のアボット知事は米国への不法移民を即時送還する法的措置「タイトル42」の廃止を受け、入国手続きを終えた越境者をバスで首都ワシントンに送る対策を講じている。

米国をはじめ国際関係担当。
関連特集: アメリカ社会