米女子高生、TikTokでウイグル弾圧を批判 アカウントが一時使用不能

2019/11/28
更新: 2024/04/22

米女子高校生のフェローザ・アジズさん(17)が11月24日、動画共有アプリ「TikTok」(ティックトック)での投稿に、メークのコツをアドバイスしながら、中国当局による新疆ウイグル自治区に住むウイグル人への弾圧を非難した。27日まで、ティックトックや他のソーシャルメディアで、同動画は数百万回再生された。アジズさんによると、動画を投稿した後ティックトックのアカウントにアクセスできなくなった。

動画の冒頭で、アジズさんは「こんにちは!皆さんにまつげを長く見せるコツを紹介しましょう。最初にアイラッシュカーラーを持ちます」と話した後、突然話題を切り替え、「今使っているスマホで中国で起きていることを検索してください」と訴え、ウイグル人の住民が強制収容施設に拘束されていると批判を始めた。

米メディアによると、アジズさんは動画を投稿した後、ティックトックに1カ月間利用を禁止されたと明かした。

ニュージャージ州に住むアジズさんはニュースサイト「バズフィード」に対して、「ムスリムである私は、常に人権問題に関心を持っている」と話した。

27日、アジズさんはツイッターに、ティックトックに再びアクセスできたと報告したが、「非常に疑わしい」と付け加えた。

対米外国投資委員会(CFIUS)は現在、ティックトックの米動画アプリ「Musical.ly」(ミュージカリー)買収案を調査している。10月9日、米上院のマルコ・ルビオ議員は、国家安全保障上の脅威があるとして、CFIUSに同買収案を調査するよう呼び掛けた。議員は、ティックトックが中国共産党の指示の下でコンテンツを検閲していると強く非難した。

議員は、「過去数カ月間、各国の報道機関とソーシャルメディアは香港の抗議活動に注目してきた。ティックトックではなぜ、香港関連の動画が見当たらないのか」と疑問を呈した。

28日、TikTokは公式声明として、アカウントの停止と動画の削除は、動画内容が理由ではなく「人的なミス」だったと説明し、アジズさんに謝罪した。多くのネットユーザが指摘する、中国共産党の検閲に従いウイグルへの弾圧を批判する動画を削除したとの疑惑を否定した。

アジズさんはSNSで「批判的な動画公開の直後に人的ミスが発生するの?誰がそんな説明を信じるの?」と懐疑的とするコメントを書いている。

(翻訳編集・張哲)