中国天津市にある、韓国ロッテグループのロッテ百貨店天津文化センター店は13日、3月31日をもって閉店するとのお知らせを店内に貼り出した。これで中国にあるロッテ百貨店は、遼寧省瀋陽店、四川省成都環球センター店と山東省威海店の3店舗のみになる。韓国メディア・聯合ニュースは12日、ロッテ百貨店が中国市場からの全面撤退を検討していると報道した。
ロッテ百貨店は2008年中国に進出した。北京市や天津市、山東省で店舗を構えた。親会社のロッテグループのスーパーマーケット事業、ロッテマートは2007年に中国に進出してから、中国各地で112店舗を設立した。
2017年、ロッテグループは韓国政府に対して、米軍の新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の配備用地を提供した。これ以降、中国当局は国内でロッテ百貨店とロッテマートへのボイコット運動を主導し、報復措置を講じた。これによって、ロッテ百貨店とロッテマートの中国市場での減益が拡大し、店舗の売却を余儀なくされた。
聯合ニュースによると、ロッテ百貨店の瀋陽店と成都環球センター店も閉店の可能性が大きい。また、ロッテグループ傘下のロッテ製菓とロッテ七星飲料は、中国国内に設立した計6つの生産工場について、うちの4つの工場を売却することを検討しているという。
ロッテマートは昨年、中国からの全面撤退を決定した。
また、韓国自動車メーカー、現代自動車は6日、年間30万台の生産能力を有する中国北京市の第一工場の閉鎖と稼働中断を発表した。現代自動車は、北京市に第一工場、第二工場と第三工場を構えるほか、滄州と重慶市にも生産工場を設立した。各地の工場の総生産能力は年間165万台。
現代自動車も2017年、THAAD配備をめぐって中国当局の制裁を受けた。朝鮮日報7日付によれば、2016年、現代自動車の中国での販売台数は114万台に達した。2017年の販売台数は約78万台まで減少した。2018年も79万台にとどまった。現代自動車は、販売低迷により、人員削減と生産能力の調整を迫られている。
(翻訳編集・張哲)