中国は北朝鮮の電力不足を緩和するために発電機を提供した。米ラジオ・フリー・アジアは7月31日、複数の北朝鮮関係筋の話として伝えた。
平壌の消息筋では、国連が課した制裁措置を回避するために、今年6月、ある貿易関係者の船舶を通して、2基の発電機が北朝鮮に「密輸」された。中国から運ばれた発電機1基で毎日、最大10万キロワット程度の発電量が見込まれる。
平壌の1日の電力使用量は約50万キロワットである。今、既存の電力に20万キロワットが新たに加えられ、平壌の電力消費量はほぼ賄われている。
1991年中朝国境の鴨緑江に合弁で建設された渭原(ウィウォン)の水力発電所は本来、両国で管理し、作られた電力も分ける約束だった。現在、中国の電力取り分を全部北朝鮮に送電する仕組みとなっている。
平安北道の消息筋によると、「これらの発電所で作られた利益は両国で共有すべきだが、中国は発電所の管理権を北朝鮮に交付後、われわれはこれらの発電所の輸出電力を全部使用できる」と語った。
消息筋が米ラジオ・フリー・アジアに対して、これらは今年5月7日、北朝鮮の最高指導者、金正恩朝鮮労働党委員長が訪中後、中国側からの「手土産」だと明かした。
中国からの援助で、数十年にわたり北朝鮮を苦しめてきた電力難は大幅に緩和される見込みだ。
(翻訳編集・柳雅彦)
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