中国のインターネットで、江蘇省のある住宅地で40代の男性が6~7歳の女の子の頬を連続で平手打ちする動画が注目されている。男性は女の子の実父で、同住宅地に住んでいるという。児童虐待ではないかと近隣住民の関心も高まり、数人の市民が男性宅の前に集って抗議活動を展開した。中国「新聞晨報」など複数のメディアが報じた。
動画によると27日、江蘇省のある団地の敷地内で、白いワイシャツを着た男性が、力任せに女の子の頬を平手打ちしている様子が写っている。怯える女の子は「やめて」と泣いているが、男性は平手打ちを繰り返した。叩く勢いのあまり、女の子は近くに駐車してある車両にまで飛ばされた。
映像を見れば、通行人が男性にやめるよう忠告している。男性はその後、女の子に「家に帰れ」と命じたが、女の子は恐ろしさのあまり道路の真ん中に飛び出した。
中国メディアによると、義憤に駆られた近隣住民らは当日の夜、男性の自宅前に集まった。驚いた男性は警察に通報した。地元警察が騒動について捜査しているという。
また、地元政府機関の「婦女連合会」は、「女子児童が父親に口答えしたため、酒を飲んだ父親が激怒した」と説明し、「普段は女の子を可愛がっていた」とした。
ネットユーザーらは、父親の行動はしつけではなく、暴行だと非難を強めた。一部のユーザーは「私も小さい頃、よく叩かれていた。親子関係はいまだにギクシャクしている」「女の子は一生、心にキズを負うだろう」「70年代、80年代生まれの人はほとんど叩かれて育った」と投稿した。
中国では、「孝行息子は棍棒から生まれる」という言い回しがあるように、長い間、体罰が一般的な子育ての手段だった。近年、西洋や日本の育児法が中国でも紹介され、人々の意識に徐々に変化が起きている。
(翻訳編集・張哲)