各国経済専門家や市場関係者は、世界経済の推進力であるアジア最大な新興国の中国とインドの経済動向に以前から注目してきた。米誌「フォーブス」電子版はこのほど、今年中国経済の失速で、インドの国内総生産(GDP)成長率は中国を超えるとの専門家の見通しを伝えた。
「フォーブス」誌(12日付)によると、保険業世界最大手の米エーオン・コーポレーション(AON)が発表した中印経済展望では、インド経済に対してより楽観的な見通しを示した。
AON社は、インド政府が政府予算案内の公共インフラ投資を拡大し、景気刺激を図っていることが主因だと分析した。いっぽう、中国経済については、当局の政策が日増しに厳しくなっているため経済成長を阻んでいるとも指摘した。
国際通貨基金(IMF)もAON社と同様の見解を示している。4月に発表した「世界経済見通し」では、17年インドのGDP成長率は7.2%を上回り、中国の6.9%を超えると予測した。
インドGDP成長率は13年の6.5%から15年の7.9%と、目覚ましい経済成長を遂げてきたが、昨年は6.8%に縮小した。原因は昨年11月の高額紙幣廃止の実施で、国内消費が一時低迷したことにあるとみられる。
米ハーバード大学国際開発センターが発表した研究報告では、インドGDP成長率は25年に7.72%に達するが、中国は4.41%に落ち込み、世界経済のけん引力は中国からインドにシフトすると予測した。
同センターのリカルド・ハウスマン教授は、東南アジア国のインド、インドネシアとベトナムは生産の多様化と生産プロセスの複雑化において、絶えず新たな経験を蓄積してきたため、将来数年に一段と高い経済成長を遂げられるとの見方を示した。
(翻訳編集・張哲)
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