湖南省の益陽市南県で26日、県のゴミ焼却発電所建設計画に反対する複数の村の代表6人が拘束されたことに抗議するため、村民数万人が県の政府庁舎に詰めかけた。警察が出動し、一時騒然となった。抗議は同日夜、住民代表が解放されたことで収束した。
伝えられるところによると、南県政府は周辺の5県・市から収集した一般家庭、工業、農業、医療ゴミを使った発電所を建設する計画がある。環境汚染を懸念する地元住民から激しい反発を受けている。
現地住民によると、デモのきっかけは、真夜中に突然、警察に強制連行されたという住民権利代表6人の拘束。下着姿で連れ去られたり、両親ともに連行されて小さな子供が残されたりという強引さもあり、住民の怒りを買ったという。
同日に大勢の村民が県政府のある町興盛路南洲広場へ押し寄せ、一時、道路を封鎖し、興奮した住民はパトカーをひっくり返すなどした。
政府の公表する安全基準によると、人口が密集している地域で20キロメートル範囲内にゴミ焼却発電所を建てることを禁じている。にもかかわらず、建設計画は進行している。
ネットに書き込んだ現地住民の話では、このゴミ焼却発電所建設計画は、中央政府からの予算を引き出すための無駄なインフラではないかとの疑惑がある。
中国の地方政府ではしばしば、昇格を狙う地方共産党トップがGDP上昇という「功績」を作るために、街や村にとって不必要な大規模建設を行うことがある。
(翻訳編集・佐渡道代)
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