中国軍改革 大幅な兵力削減と編制改編=米華字メディア

2015/09/04
更新: 2015/09/04

米華字ニュースサイト「博聞社」は8月30日、中国軍関係者から兵力の大幅削減や軍部編制の抜本的見直しを盛り込んだ軍の改革案を入手したとして、その一部詳細を報じた。軍のトップである習近平・中央軍事委主席は3日の軍事パレード後に同改革案を実施すると内部決定したという。

博聞社が伝えた改革案によると、兵力削減は軍の主体である陸軍が対象で、海軍と空軍の人数はあえて増やす方針だ。一方、3日の「抗日戦争勝利70周年」の記念式典で、習近平国家主席は演説で兵力30万人を削減する方針を発表した。削減後の総人数は200万人に縮小すると見込まれる。

博聞社によると、軍の編制が大幅に変わる。現行の7大軍区(瀋陽、北京、蘭州、成都、南京、広州、済南)が廃止され、地域で分ける東北、西北、東南、西南の4大戦区に変わる。それぞれの司令部は北京、蘭州、広州、成都に設置される。各部隊は、平時では陸海空三軍それぞれの最高司令部、戦時では各戦区の指揮・管理を受ける。即ち、平時と戦時を分けて部隊を管理する体制だ。

また、軍最高指導部である中央軍事委員会(中央軍事委)の執行機関である4大総部も再編するという。総後勤(後方勤務)部と総装備部は合併して「后勤保障部」となる。総参謀部はアメリカ統合参謀本部を手本にして、中央軍事委のシンクタンクの役割を果たす部署となる。思想教育や人事などを担当する総政治部は現状のままとみられる。

同サイトが伝えた軍内部情報筋の話によると、今年初めごろ、中央軍事委が内部で同改革に関する意見を募集したところ、高級将校を中心に反対の意見が多かった。大幅な編制改革により利権関係が変わるためとみられる。

(翻訳編集・張揚、叶子)