中国、IT技術者に重刑 電波ジャックで政府批判の映像流す 

2015/04/07
更新: 2015/04/07

【大紀元日本4月7日】中国の浙江省温州市地方裁判所はこのほど、電波ジャックで政府批判の映像を流し、「情報システムの破壊」「誹謗中傷」したとの罪で、王(41)というIT技術者に対し懲役10年、政治的権利剥奪2年、罰金10万元(約193万円)の判決を下した。米海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が5日報じた。

それによると、昨年8月1日夜、約16万世帯が視聴する温州市ケーブルテレビの画面に突然、「中国共産党こそ真の犯罪者」や「ロシアに大量の領土をただであげたのに、釣魚島(尖閣諸島)や香港・台湾で悪知恵を働かせる」など政府を批判したメッセージや、六四天安門事件や法輪功(拷問の場面)映像などが次々と流れた。

映像は数十分続いた後、当局はすべてのテレビ放送を遮断した。その後5時間にわたって市内の約46万世帯でテレビの視聴が完全にできなくなった。

事件発生後、中国当局は「政治的にも極めて重大な事件」として扱っており、「徹底的な調査」や「関係者の責任追及」を命じ、地方政府に対して無断での情報公開を禁じているという。

公安当局は同16日、北京の情報技術会社で働いている王・ソフトウェア開発エンジニアを容疑者として逮捕したと発表。犯行動機について、当局は「会社に対する個人の不満を発散させるため」と強調し、反政府の色合いを薄めている。

(翻訳編集・王君宜)