愛人なだめる「結婚承諾書」 元中国高官に懲役15年判決

2014/11/29
更新: 2014/11/29

【大紀元日本11月29日】中国共産党の高級幹部、山東省農業庁の単増徳・元副庁長が2012年、結婚を迫っていた愛人に「結婚承諾書」を渡し、自身の離婚をほのめかして、なだめようとしていたことがインターネットで話題となった。

名を馳せた単氏は最近、別の収賄容疑で失脚し、今月14日、山東省高級法院(裁判所)が中級法院の判決通り、単氏に懲役15年の終審判決を言い渡している。

単氏の愛人スキャンダルは、あるインターネット利用者の書き込みで発覚した。2012年11月28日、ミニブログ・微博で「単増徳・元副庁長が6年間の不倫関係にあった未婚女性と別れるため、警察がこの女性を拘束した」と写真付きで意味深な文章が投稿された。画像の一つは単氏署名の愛人に宛てた「結婚承諾書」。日付は2012年11月14日だ。

この「結婚承諾書」とは、愛人の強い結婚願望をかわすために単氏が独自に作成した、法的効果のない文章。その内容は「1カ月以内に妻と離婚し、愛人と結婚する」と記載されていた。女性が拘束されたとの情報の真偽は不明だ。

このインターネットの書き込みは大きな物議を醸した。当局は世論の圧力を受けて、単氏のスキャンダルを黙認することができなくなり、調査に乗り出した。

2013年3月、同氏は収賄容疑で党籍・公職剥奪の処分を受け、翌月、山東省検察員に逮捕された。同年7月、山東省濱州市中級法院は単氏に対し、収賄と賄賂要求によって合計で約700万元(約1億3500万円)の不正の利益を得たとし、懲役15年と個人財産200万元(約3800万円)没収の判決を下した。

単氏は控訴したが、今月の終審判決によって却下された。こうして「愛人結婚承諾」事件は2年かけて、幕を閉じた。

(翻訳編集・王君宜)