【大紀元日本11月14日】香港メディア13日付の報道によると、中国共産党の故長老・胡喬木氏の娘・胡木英氏は取材で、太子党(党高級幹部の子弟グループ)は習近平・党総書記(国家主席)の腐敗撲滅運動を支持していると改めて表明し、「この運動は生死をかけた戦いと化した」と形容した。
香港のポータルサイト「鳳凰網」の取材を受けた胡木英氏は、「地方から中央まで氾濫する汚職幹部は手中の権利を駆使して汚職取り締まりに抵抗している(中略)。情勢は非常に複雑だ」と話し、習近平支持の発言を繰り返した。
今年2月中旬、江沢民派の主要メンバーで元最高指導部メンバー周永康氏の側近が相次ぎ汚職容疑で取り調べを受ける中、数百人の太子党メンバーが集まった定例の新年祝賀会で、胡氏は「これは殺すか殺されるかの戦争である。歴史上の恩讐を忘れ、横槍を入れない、邪魔しない、指導部の布陣を乱さない」と結束して習氏を支持するよう呼びかけた。
今回、胡氏が再び声を上げたことについて、「何らかの理由がある」という推測も広がっている。
習氏にエールを送る太子党メンバーはほかにもいる。
一部報道によると、10月末、太子党の内部座談会で、故長老・羅栄桓氏の息子・羅東進氏は「企みを持つ一部の人はいま、白黒を逆転させ、世論を操作している」と発言した。習近平陣営と江沢民派が世論の主導権を激しく争奪する中、プロパガンダ機関・中央宣伝部を牛耳る江沢民派メンバー、劉雲山・中央政治局常務委員をけん制するためと思われている。
もう一人の江沢民派のメンバーで軍の元ナンバー2の徐才厚氏が失脚した数日後の7月3日、故長老・叶剣英氏の娘・戴晴氏も米海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の取材に対し、「徐氏を大抜擢したのは元最高指導者・江沢民氏だ」と責任追及論を持ち出した。
中国問題専門家の間では、「太子党内部では、『江氏を追い込んでいる習氏を支持しよう』という共同認識に至っている」という見方が少なくない。