【大紀元日本9月12日】中国版ツイッター「新浪微博」でゾンビユーザーが大量に出現することが問題視されている。カナダ駐中国大使館の微博(ウェイボー)のアカウントは、欧米諸国の中で最も多くのファンをもつ。しかし、通信ソフトウェアで分析したところ、110万人いるファンの内、12.9%だけが本物と思われる。残りの87.1%は全てゾンビユーザーと呼ばれる偽アカウントであるとカナダの日刊紙「Globe and Mail」が10日報じた。
北京にある他の外交使節団を分析した結果、アメリカ大使館は90万人の内45.8%が本物のアカウントである。イギリス大使館は36.5万人の内39.9%が本物である。日本大使館は28.9万人の内51.2%が本物である。
これに対し、カナダ政府は、偽のアカウントリストを購入したことは一度もない。だれがこのようなことをしたかも分からないと応じた。
イェール大学も新浪微博でアカウントを開設してまもなくの昨年3月、ファンの数が14万人に急上昇。分析ソフトからほとんどは偽のアカウントとみられる。当時、イェール大学の広報担当者はこうした現象は同大学とは関係ないと述べている。
中国でテレビ番組を中心にタレント活動をしているカナダ人の「大山」(Mark Rowswell)さんは、ゾンビユーザーは微博で既に制度化されている。それは第三者が作り出したのものではなく、新浪微博が自分で作り出しているのである。ファンが100万人に達した後、彼は奇怪な法則を発見した。それは、微博に書き込みを書いても書かなくても、毎日必ず2000人から3000人の新しいファンが増加する。他の微博の著名人も似た現象に気がついている。
しかし、中国の微博アカウント売買は決して珍しくない。中には公に偽アカウントの広告を出している会社も存在する。同紙は、ある業者は各種のプランから選択してゾンビユーザーを購入することができる例をあげた。安いものは1カナダドル(97円相当)で1000個の低品質アカウントを買う事ができる。さらに、4万個の実名アカウントと1000個の上質アカウントをセットにし125カナダドル(1万2千円相当)で販売している。
香港大学文学部新聞学科教授の傅景華氏によると、こうしたサービスの目的は「中国で影響力を持つことを助けるため」である。同氏の研究によると、投稿の93.8%はユーザーの5%から来ている。約60%の微博ユーザーは一度も書き込みをしたことはないという。
アメリカにおける中国のインターネット企業の株式上場(IPO)のボリュームは、今年の8月までに34億ドルに達した。米調査会社のディーロジック(Dealogic) によれば、この記録はこれまで、如何なる通年の数字をも上回るという。
中国の最大手電子商取引会社・アリババがもう直ぐアメリカに上場する。今回のIPOでの調達額は、アメリカ市場最大の150億ドル超になると言われている。中国のインターネット企業が続々とアメリカで上場するのに伴い、一部の投資家は懸念を抱いている。さらなるゾンビユーザーの氾濫によって、中国企業が提供した財務諸表の信頼度や正確さについて疑念を深めている。