【大紀元日本8月18日】米国で著名なシンクタンクの元研究員、中国問題専門家、そしてジャーナリストのイーサン・ガッドマン氏(Ethan Gutmann)の著書、中国当局による組織ぐるみの臓器狩りに関する暴露本『虐殺』(The Slaughter)の英語版が12日に米国で発売された。
情報収集等を含め発売までに7年間を要した同書によれば、中国で受刑者を対象とした移植目的の臓器摘出は1970年代から既に始まっていた。当初は、ウイグル人などの少数民族や政権異見者が被害者だった。1999年に伝統的気功「法輪功」への弾圧がはじまると、膨大な数の学習者が主要なターゲットにされた。
『虐殺』発売当日、米国議会がバックアップするシンクタンク「全米民主主義基金(National Endowment for Democracy」は同書に関するシンポジウムを開いた。
シンポジウムに参加したガッドマン氏は「本には大量の証拠を採用した」と述べ、証人には、中国軍部の元警察官や医師のほか、移植目的とみられる採血などの強制検査を刑務所で受けた法輪功学習者も多数含まれているという。
同氏は「確かな証拠を掴んだ」と強調し、「あまりにもショッキングであるため、人々は『ありえない』と事実から目を背ける。しかし、証拠は次々と出てくる」と国際社会の反応をけん制した。
ガッドマン氏は米コロンビア大学で国際関係学の博士号を取得し、米国では中国問題専門家として名が知られている。80年代から、米国で著名なシンクタンク「ブルッキングズ研究所」の研究員、ウォール・ストリート・ジャーナル・アジア紙などのメディアでコラムニストを務めた。2005年には、中国政財界の暗部を暴露する著書『中国に未来はない:米国商人の中国での夢と裏切り(英語名:Losing the New China: A Story of American Commerce, Desire and Betrayal)』を出版し、大きな反響を呼んだ。
今回発売の『虐殺』の英語版はアマゾンでも販売されている。