米国定年退職世帯、南米移住ブーム

2014/06/16
更新: 2014/06/16

【大紀元日本6月16日】米国に隣接する南米諸国は、温暖な気候で生活も便利。近年、「老後は南米で過ごそう」と移住する米国の定年退職世帯が増えている。米全国紙「USA TODAY」が報じた。

7年前にアリゾナ州で定年退職を迎えたカダメイさん夫妻は共に旅行が大好き。昨年はニカラグアを訪れ、来年はエクアドルへの旅行を予定しているという二人は「2016年には、中米に移住する」と意気揚々と語った。

シアトル在住の69歳のジョセフ・リーデンさんは、中米で余生を楽しみたい一人である。彼は中米一安全な国と言われているコスタリカの中心地域に、床面積800平方フィート(約23坪)、家賃525ドル(約5万3千円)の住宅を借りた。2年前、移住者向けのコスタリカツアーに参加した彼は、たちまちこの地に魅了されたという。「旅行の最終日に、自分はもうはっきりと決めた。ここはこの地球上でもっとも美しい場所の一つだ」「いまの年金なら十分に余裕ある生活を送れる」。こんな彼は、現在、シアトルとコスタリカ間を往復し、半々の生活を送っている。

エクアドルでの移住生活を満喫しているハスキンズさん夫妻ははじける笑顔をみせた。「ここで年間2.5万ドルもあれば、十分に優雅な生活が楽しめる。多くの南米大都市の中では医療施設も充実している」

国土は狭く、九州と四国を合わせた面積しかないコスタリカだが、四季を通して温暖なので、移住希望者の間では人気が高い。病院、娯楽、商業などのインフラが充実しているのも点数を稼いでいるとか。

「ここに移ったのは正解だ。時の流れがゆっくりになった。日常生活の中でのささやかな事にも興味がわくようになり、何より、一日中鳥のさえずりが聞こえるのが楽しい」とリーデンさんは目尻を下げた。

一方、年配者が中心の移住者たちを悩ませている問題もある。米国の国民健康保険は海外移住者に適用されないことだ。

ちなみに、メキシコは最も人気のある移住先だという。

(翻訳編集・叶子)